第8回業務用加工食品ヒット賞・洋食:グレイビーハンバーグ(ニチレイ)

2004.09.06 290号 6面

◆和風おろしソースのハンバーグ

■作り方/(1)「グレイビーハンバーグ」は約一八〇度Cのオーブンで約一四分焼成する(揚げ・蒸し・煮込み・フライパン調理にも対応)。(2)グレイビーハンバーグ用の「和風おろしソース」(大根おろし使用の醤油ベースソース)を約一〇分間ボイルし、(1)にかける。

◆トマトソースのハンバーグ

■作り方/(1)みじん切りのニンニク、玉ネギをオリーブオイルで炒め、粗くつぶしたトマトを加え、ブイヨン、ローリエとともに煮込み、塩、コショウで調味する。(2)「グレイビーハンバーグ」に(1)のトマトソースをかける。

◆デミグラスソースのハンバーグ

■作り方/グレイビーハンバーグ用の「デミグラスソース」を約一〇分間ボイルし、「グレイビーハンバーグ」にかける。「デミグラスソース」はトマト・赤ワイン・ソテーオニオンに香味野菜とスパイスを加えてじっくり煮込み、マッシュルーム、ベーコンを加えた本格ソース。

◆弁当・給食

■ポイント/「グレイビーハンバーグ」は、両面を高温焼成し肉のうまみを凝縮、冷めても軟らかくジューシー。オールミートならではの肉の風味、肉粒感が自慢。焼き・蒸し・揚げ・煮込み調理に対応可能。シンプルな味付けなのでソースとの組み合わせも自在。弁当や給食などあらゆるシーンにマッチする。

◆海外提携の方向性示す

冷食最大手、(株)ニチレイ(東京都中央区、電話03・3248・2235)がメーカーとして自信をもって送り出した「グレイビーハンバーグ」は、二〇〇三年6月の発売以来ほぼ毎月販売実績を更新している。

海外メジャーとの提携戦略により、信頼できる海外生産基盤のもとで緊密な連携を図り、画期的なレシピを商品化した結果だ。品質の高さに加え、価格を重視したコストパフォーマンスを実現。業態を問わず採用が広がっている。

この「グレイビーハンバーグ」は米国食肉大手のOSI(本社=イリノイ州)が豪州にもつ生産子会社に新たな製造ラインを設置して生産している。ほかにも米国穀物大手カーギル・グループとの提携などがあり、こうした海外メジャーとの相互の強みを発揮した形での取り組みがニチレイの海外生産戦略である。

原料産地での生産は、品質と同時にコストダウンにも貢献している。

「グレイビー」とは肉汁の意。文字通り、豪州産の牛肉と豚肉を合わせたひき肉のうまみを最大限引き出すよう設計した。そのため、常識化していた植物性タンパクの使用を止めた。求めたのはシェフが作る手作りのハンバーグの味、肉のおいしさをダイレクトに伝えるための素材感と肉粒感、そしてコクのある味わいだった。

焼き方は表面を高温で一気に焼いてから、じっくりとオーブンにかける製法を採用。肉汁を内部にとじ込めることで冷めてもやわらかくジューシー感がある。こうした特徴は給食や仕出し弁当など、調理後から食べるまでに約六~七時間の間隔がある場合、とくに効果を発揮する。

販売状況は、開発時に狙いとした産業給食や弁当ルートを中心として順調に拡販している。量目規格は三〇、六〇、八〇、一二〇、一五〇gの五種類を用意しており多岐にわたる業務用ユーザーの幅広いニーズに対応できる。スーパー惣菜など伸長する中食市場には、より利便性を高めるため五種類のソースを用意している。なかでも「デミグラスソース」は採用率が最も高く、次いで「和風おろしソース」の人気が高い。ソースのバリエーションは見直しを進めるなかで拡充して市場対応する方針。

業態を問わず全方位で年間を通して需要が見込める商品だけに、ニチレイは今後も重点的な営業攻勢をかける構えだ。

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