関西版:矗矗家(ちくちくや)がオープン 定着する“小割烹”

2004.10.04 292号 17面

一時代を築いた“和風創作料理”はすっかり影をひそめた今日、大阪に「居酒屋よりくだけず割烹ほど気取らない“小割烹”」矗矗家(ちくちくや)が大台フードプロジェクトにより7月末にオープンした。メーンの客層は、お金はほどほどに持ち、食と酒には結構うるさい中年男性。「料理人が手作りするリーズナブルでしっかりした料理(=小割烹)が好評です」と、女将の上原けい子さんは話す。

西心斎橋のにぎやかな表通りから一歩店内に入ると、そこは京都祇園をイメージした町屋のたたずまい。一人の女将と二人の若女将、ホール係の女性スタッフがもてなしてくれる。落ち着いた雰囲気と華やかな空間の中で、リーズナブルに楽しめるのだから、おじさま方に人気が出るのは当然である。

奥座敷には若女将などが酒を注いでくれるバーカウンターもあり、ムードを盛り上げている。厨房から運ばれてくる酒に比べおいしく感じるのはおじさま方だけではないはずだ。また最大五〇人までの掘りごたつの個室もあり、宴会にも対応してくれるところがうれしい。

ターゲットは、平日は中年男性を中心とする二〇代後半~五〇代の男女、週末・祝日は家族連れやカップル、予約だけの昼間は主婦グループが多いという。

料理は産地直送の厳選素材をふんだんに使用した割烹、料亭を思わせる料理人七人のしっかりした技術が堪能できる。酒肴、煮物、串焼き、変わり串、豆腐、炉端、串揚げ、揚げ物、海鮮中華、サラダ、飯・麺、デザートと幅広い客層に対応する約八〇品のレギュラーメニューや、旬のおすすめメニューが提供されている。宴会コースは二六〇〇~七五〇〇円の一三コースなど。昼膳は一八〇〇~三五〇〇円の三コース。

酒は厳選された約四〇種類の焼酎や、女性客のためのカクテルも用意されているのがうれしい。ボトルキープも可。飲み放題(宴会コースにプラス)は一二〇〇、一五〇〇円。

混んでいることが多いので、予約をしてから行った方が無難だ。二〇〇〇万円の月商に対し「順調ですよ」との返事が上原さんから返ってきた。

◆小割烹・矗矗家西心斎橋店(大阪市中央区西心斎橋一‐一〇‐一八、電話06・6253・0919)営業時間=月~木・日・祝午後5時~午前0時、金・土午後5時~午前2時/昼食=昼膳(予約・四人から)/席数=一三四席/客単価=四二〇〇~四三〇〇円/目標月商二〇〇〇万円※姉妹店=矗矗家西中島店(大阪市淀川区西中島三‐一八‐四、電話06・6100・1345)

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