味自慢!海南鶏飯専門店:夢飯
東京は西荻窪の「夢飯」(ムーハン)は、日本で初めての海南鶏飯の専門店として五年前に開業した。一年目は振るわなかったが翌年からリピーターが急増し、いまや平日に一五〇食、週末は二五〇食を売る繁盛ぶりだ。勢いにのって昨年、東京・西新橋に二号店を構えている。
草分けとなったこの店の「海南チキンライス」(小・五八〇円、中・六八〇円、大・七八〇円)は、本場シンガポールの味を参考に日本人嗜好にアレンジしたもの。
「初めて食べた時、何故これほどおいしい料理が日本になかったのか、不思議に思った」とオーナーの伊藤路以さん。「シンガポールの友人に作り方を教わり、不安だらけで開業したが、予想以上に日本人の食習慣にマッチした」と言う。
調理方法はシンプルだが労力は大きい。香りが長続きしないため、ライスの炊きあげは一度に五キログラム(約四〇人分)まで。作り置きはご法度だ。
「本当においしいものを作ろうと思ったら根気と体力ですね」と言い切る。
◆「夢飯」(ムーハン=東京都杉並区西荻北3-21-2、徳田ビル1階、電話03・3394・9191)午前11時~午後10時、火曜日定休
◆「海南チキンライス」の作り方
(1)普通米をとぎ、水気をよく切る。
(2)鍋にごま油と鶏油を熱し、ニンニク、ショウガ、長ネギを炒め、(1)を加えて炒める。
(3)鶏もも肉のスープを炊く。炊き方は、3分間沸騰させて火を止め20分おく。これを2回行う。鶏もも肉は手さばきのフレッシュを使用。
(4)(3)のスープと鶏がらスープを合わせ、(2)を炊く。
(5)(4)と(3)の鶏もも肉をカットして盛り合わせる。
(6)チリソース、ショウガだれ、ブラックソースとチキンスープをセットして提供する。チリソースは生唐辛子、ニンニク、ショウガをブレンド。ショウガだれはすりおろしショウガと鶏がらスープをブレンド。ブラックソースは香ばしく甘口の中国醤油(大昌貿易公司)。
◎ポイント=手さばきの鶏もも肉は、肉の繊維質が崩れずプリプリとした食感。