関西版:お店紹介・ポムの樹 創作オムライスで全国93店舗を展開
「ポムの樹」は全国九三店舗展開の創作オムライスチェーン。ポムの樹専用の全農ブランド「しんたまご」とオリジナルブレンド米を使い、とろけるオムライスで、今期一四店舗出店を果たし、将来的に二〇〇店舗展開を見越している。チェーン店でありながら、同じメニューの店舗は一店舗もなく、立地、地域、客層によって、二〇〇種類のメニューから店別MDを組んでいる。
卵でご飯を巻いたオムライスは、シンプルなだけに料理人の腕が問われる。「手作りオムライス」にこだわるこの店は、各店舗でレベルの均一化を図るため「オムライス検定制度」(初・中・上級)を設け、まず初級を通らないと現場でフライパンを振ることができない。現在でも上級は梅田薫社長を含めて全国で四人の合格者しかおらず、レベルの高さがうかがえる。
「奇麗に巻くのは簡単。とろけるようなオムライスを作れ」とスタッフに注文するが、卵の混ぜ方をマスターしふわふわに仕上げるとホールで運ぶ際に卵が破れてしまうほどの軟らかさ。洋食現場経験者の最短記録でも初級合格に三ヵ月かかった。
全国九三店舗(直営一七店舗、1月末日現在)で、売上げトップは札幌店の月商二二〇〇万円、続いて大阪HEPファイブ店の一六〇〇万円。先ごろオープンしたロードサイドの鳥取店も好調で、今後は地方のロードサイドでの一県一店舗出店を進め、付加価値をつけた展開を考えている。
また首都圏の商業施設への出店は吟味する方針で、これまでの出店ペースを少し抑え、商品開発や人材育成に注力していく。「一過性のチェーン店ではなく、老舗になれるような良い店を何軒か出し、日本のチェーン店で一番おいしいオムライスが提供できる店作りをしたい」と梅田薫社長。
◆「ポムの樹」平均客単価=九五〇~一〇〇〇円/メーンターゲット客層=二〇~三〇歳代女性、ニューファミリー/人気メニュー=じっくり煮込んだビーフシチューオムライスSサイズ一二五〇円(SS一〇〇円引き、M二〇〇円増し、L三〇〇円増し)
◆「(株)ポムフード」(大阪市中央区伏見町四‐四‐九、電話06・4704・3502)グループ資本金合計=一億三二〇〇万円/〇五年3月期決算売上高予想=八五億円/グループ店舗=アップルキッチン(四店舗)、蒸樹庵(二店舗)、その他洋食五店舗