ともえ、業界最速型すしロボットを開発
(株)ともえ(茨城県土浦市、電話029・843・6111)はこのほど、世界最速の1時間に4000個のすしシャリを成型する卓上すしロボットを開発し、国内外で販売を始めた。従来の主力機種と比べて能力を約10%向上させている。独自の成型技術で、「手握りを超えた食感」の軟らかくおいしいすしを提供できる。
すしロボット業界の最大の顧客は回転ずしで、平日昼前には3~4組程度の来店客が、正午を5分も過ぎると一瞬で満席になる業態。店舗ではネタやシャリが乾燥し劣化するので、「客の少ない時間帯にはレーンに皿を並べたくない」(同社)という。このため、瞬間的に高速で握るすしロボットが求められていた。
回転ずしや量販店はもちろん、中食・外食全般を対象に、月50~60台の販売を見込む。新製品の卓上すしロボットは「VSR‐4000」=写真=で、販売価格は1台約135万円。
同機の最大の特徴は成型スピードと成型技術。従来はすしロボット業界では1時間当たり最高3600個とされてきた。今回、高速化に当たり高性能モーターを採用し、1時間当たり4000個のハイスピード加工が可能になった。職人の手握りを超えた食感を実現し、1回の握りのグラム数のばらつきがない。握ったすしは型くずれしないが、軟らかく成型され、口に入れたときにコメ粒が程よくばらけるという。
そのほかの特徴では、4ヵ国語(日・英・韓・中)に対応したタッチパネルを正面に設置し、さらなる操作性の向上を目指した。本体幅32cmの省スペース設計で狭い場所でも高生産性を発揮できる。ノンコーティング設計で導入コストも抑えられる。メーンフレームにはステンレスを採用し、高い耐久性を実現。安全カバーが外れても瞬時に停止する安心セーフティー機能を搭載。標準装備のウレタンホッパーとヒーター(オプション)による保温でいつでも人肌温度で提供できる。オプションで生ワサビに対応したワサビ機能も付与している。
輸出ではこれまで、韓国向けが多く、次いで欧州だった。従来機はカスタム対応で現地語表示に対応していたが、今回から中国語も含めて標準装備した。輸出規格は今夏までに整え、これまで実績のない、中国への輸出も考慮している。











