ファベックス2006 店を成功させる6つのノウハウ 吉川義明氏がセミナー

2006.05.01 314号 17面

このほど東京ビッグサイトで「ファベックス2006」が開催された。会期中、オリジン弁当をはじめ多くの中食店舗の開発に携わってきた吉川事務所代表の吉川義明氏による「これから求められる中食・外食店の店づくり~多店舗展開の経験から導かれた成功のノウハウ」と題した特別セミナーが行われ、来場者の関心を集めた。

今や中食・外食ともにオーバーストア状態だ。新規出店をして地域No.1に育て上げるのは難しい。成功する店づくりには、事業者自らが歩いて立地開発を行うことと、店内のゾーニングの明確化と商品の視認性が高い陳列方法が必要不可欠。さらに次のポイントが重要である。

(1)設備投資と年商=計画的な設計、工期で設備投資費をコントロールし、採算分岐点を下げ、少ない売上げで利益をあげる。年度回転率は1・2~4倍にするのが望ましい。

(2)ロケーション=ユーザーの生活動態は経験では判断できない。現地で人の流れを毎日観察することが大事。そのうえでファサードの位置などを決定する。意匠は優秀なデザイナーの力を借りるのがよい。また、工期中は新店への関心が一番集まる。最大の告知チャンスと考え、看板宣伝を行う。

(3)強いフォーマット=店独自のフォーマットを完成させ徹底する。商品と売り方をシンプルにするのが基本。

(4)客数と客単価=お客に週何回来てもらうのかを考え、店の機能と買う側が求める機能の合理を求める。

(5)時間帯戦力=時間帯別にお客が求める商品を用意、機会損失を防ぐ。

(6)クリンリネス=メンテナンスを定期的に行い、従業員がいつでも奇麗な環境で気持ちよく働けるようにする。従業員のモチベーションの高さは、集客力の向上に必ずつながる。また奇麗な店ほど、従業員は店の清潔さを保つ努力をする。こうした店は集客数だけでなく、保守、メンテナンス経費でも他店に差をつける。

このほかに、におい、音、熱、排気などを店外に出さない環境対策も欠くことができない。

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