サークルKサンクス、店内調理で既存業態の打開 フォークトーク1号店オープン
(株)サークルKサンクス(東京都江東区、03・5635・3430)は店内調理で低迷が続く既存CVS業態の打開を図る。同社は厨房を備え店内調理による、できたてパスタやパンを提供する実験店「Fork Talk(フォークトーク)」の1号店となる八重洲通り店(東京都中央区日本橋3─4─15八重洲通ビル1階)をこのほど開店した。オフィス立地で働く20~30歳代の女性を主客層に想定。従来の標準店では取込めなかった客層の開拓を図る。今下期中に都内で2号店を開店し、検証実験を進める。
既存店の売上げが慢性的に伸び悩む状況下で、土方清社長は「多様化するニーズを既存業態ではとらえられない」と指摘する。フォークトークの展開は、変化するニーズを正しく把握するためにも実験店が必要との認識によるもの。今下期には都内に2号店を開店する計画。2店で顧客の反応を見てから、来年度以降、東京以外での大都市圏などでの出店を検討する。1号店の近隣にはセブンイレブンがあり、最大手のCVSと競争力を試すことにもなる。既存店へは「還流していく」(土方社長)とし、商品の導入など実験店での成果も取り入れる。
1号店はパスタ、スープ、パン、コーヒーなど約60アイテムを店内調理で提供する。店内調理の商品で売上げ構成比で35%は確保したい考え。主力となるパスタは8アイテムあり、価格帯は480~650円で販売する。冷凍麺を使うことで、注文を受けてから約2~3分の短時間で提供できるほか、調理作業を簡素化した。メニューも3週間ほどで改廃していく。22席設けたイートインコーナーで注文して作りたての商品を食べられるほか、持ち帰りもできる。そのほか、弁当やおにぎり、菓子、飲料、雑誌など女性向けに商品を絞込み、約2000アイテムを扱う。
1号店の日商目標は75万円。客単価650円で、客数は1日1100~1200人、男女構成比で4対6と想定する。値入率は45%ほどを見込む。店舗面積約70.5坪で、営業は24時間。