夏だ!辛さだ!カレー特集:白いカレー カフェ&ベーカリー プリンスフルーニ

2007.07.02 330号 16面

スープカレーに続き、最近、札幌のグルメ界を最も騒がせている新グルメ「白いカレー」だ。全国区でレトルトやルーも販売しており、今後ますますのヒットを予感させるが、残念なことにまだ店舗で食べられるところは数少ないのが現状。そんな中、2006年11月から「白いカレー」をメニュー化している「カフェ&ベーカリープリンスフルーニパセオ店」の「白いカレー」を取材した。

「カフェ&ベーカリープリンスフルーニパセオ店」で出している「白いカレー」は、元は富良野プリンスホテルで運営する富良野スキー場のゲレンデレストラン用に開発されたメニュー。

同ホテルの元総料理長・小林一識さん(現札幌プリンスホテル総料理長)が、「スキー場の食事というと、ラーメンやカレーが定番。何かもっと富良野らしいものはできないか」という試みで考案した。

出来上がった「白いカレー」は、その名の通り、今までのカレーのイメージとは全く異なる、白いルー。雪や冬の北海道をモチーフにし、北海道産牛乳を使ったそれは、斬新でありながらもカレーという親しみやすい料理。全国から人が訪れるスキー場という場所も手伝い、瞬く間に人気メニューに。

その後、「札幌ドーム」のプリンスホテル売店、札幌プリンスホテルの期間限定ランチなどで出したところ、大人気だったため、2006年11月、「カフェ&ベーカリープリンスフルーニパセオ店」のグランドメニューとなった。

白いルーの正体は、洋食でおなじみのベシャメルソース。ここにクミンやカルダモン、コリアンダーなど色のつかない香辛料を中心に加え、たっぷりの牛乳でのばして作る。

具は、エビ、イカ、ミニホタテといったシーフードが主役。

「せっかくの白いルーを生かすために、色が移る食材は避けたんですよ」と語るのは、同店洋食調理主任・山村逸朗さん。

気になる味は、口に入れるとマイルドでクリーミーだが、あとからピリッとスパイスの刺激。その見た目から想像してしまうクリームシチューやドリアのたぐいとはまるで異なり、「カレー味の何か」というわけでもない。ちゃんとカレーだとわかる味で、ターメリックライスとの相性も抜群。シーフードのうまみがまた、深い味わいを生んでいる。

カフェ内でのイートインは、サラリーマンから年輩夫婦まで、老若男女を問わず人気。同じ価格で出しているテークアウトは、旅行に、出張に、JRに乗る前に買っていくお客が多いという。また、レトルトも販売しており、こちらはお土産にと喜ばれている。

◆「カフェ&ベーカリー プリンスフルーニパセオ店(経営=札幌プリンスホテル)/店舗所在地=札幌市北区北6条西3丁目(JR札幌駅パセオ1F東コンコース)、電話011・271・2580/開業=1990年11月/営業時間=午前7時~午後10時、無休/席数=66席/客単価=500円/来店客数=平日550人、休日800人/スタッフ=18人

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