普通の主婦の思うこと(21)ドギーバッグ
家族でお昼に中華料理を食べに行った。適量を頼んだつもりだったが、全部食べる前におなかいっぱいになってしまった。無理して食べれば食べられないわけでもなかったが、太るだけだ。太るのは簡単だが、やせるのは大変だ。かと言って、残して帰るのはもったいない。夜、おなかがすいたときにまた食べたいと思い、お店の人に聞いてみた。
「持ち帰ることはできますか?」
すると、気乗りしない様子で答えた。
「はい、わかりました」
大体、日本のレストランは、持ち帰ることを嫌がる。持ち帰って腐ったりして、お店の責任になるのを嫌がるのでしょう。持ち帰ることをお願いするのも、貧乏くさい雰囲気がある。
一方、私が以前住んでいたアメリカでは、残ったものを持ち帰る習慣がある。
「ドギーバッグ(doggy bag)はありますか?」といかにも食べ残したものを犬にあげるような言い方をする。実は人間さまが食べるのがほとんどだろう。
環境汚染、節約ブーム、健康ブームなどを考えても、無理して食べずに持ち帰ることは、合理的だと思う。日本でもドギーバッグの習慣が定着することを願う。
(斉藤恵)