卸マンの売れ筋食材チェック!:東京都中央区・岡本正樹さん

2007.12.03 336号 5面

大京食品(株)で仕出し・弁当を担当する営業部の課長を務めるのは、入社14年目の岡本正樹さん。相次ぐ食品メーカーの不祥事で、多少割高でも安心安全の確証を得られる商品が求められているという。また、原油高による食材値上げなど業界を取り巻く環境の厳しさを肌で感じている。「値上げをすべて顧客に負わせるわけにはいかない。在庫管理など企業努力と工夫で、価格も含め顧客にメリットのある提案をしていきたい」と語る岡本さんにお薦め商品を聞いた。

■問い合わせ=大京食品(株)(電話03・3206・9211)

1品目は、(株)ニチレイフーズの「焼き目がつくチキンステーキ」です。厨房のオペレーション上、複数種の焼き物を同時に大量調理するのは困難です。こちらは“揚げ調理”でソテーのような焼き目がつく優れもの。シンプル味付けの半加工製品なので、ソース次第でアレンジ自在な点も人気。当然鶏肉そのものよりも加工品の方が若干割高なわけですが、メニュー開発と人手不足に悩まされている業態なので、価格よりも汎用性・作業性メリットが優先されつつあります。

トレーサビリティーのしっかりした商品が求められる中、お薦めしたいのが、2品目(株)ニチロの「北海道産鮭のクリーミーコロッケ」です。北海道産秋ザケと北海道の生乳を使用した今年の新商品。安心してメニューに「北海道」をうたえ、付加価値が付けられると喜ばれています。衣の改良により油切れが非常によく、調理中衣が割れにくいといった点も人気の理由。

3品目は、当社企画開発の「たっぷりダブルエビフライ」です。2本のエビを密着させ、衣を控えめにしたことにより、エビのプリプリ感とうまみが際立つ商品に仕上がりました。始まりは窪田社長の「本当のエビの食感と味を感じるエビフライがない」という一言。そこで私が担当し商品化。大きいエビを使うのでは面白みに欠けるし、コストが合わなくなるので、漁獲高の多いサイズのエビ2本を使用。これも社長の発案です。揚げても“2本が密着”した状態にするのは困難でしたが、研究を重ねて販売にこぎ着けました。「おいしかったからまた弁当に入れてほしいとお客さんから電話があったよ」と顧客から聞いた時はうれしかったですね。6月に発売後1ヵ月半で20万本以上売れました。

●(株)ニチレイフーズ「焼き目がつくチキンステーキ」

凍ったまま180℃で20~25分焼くか、170℃の油で約4分揚げる。揚げ調理でも奇麗に焼き目が色付くジューシーなチキンステーキ。薄めに味付けしてあるので、ソースなどでアレンジ自在。

規格=120g×40

●(株)ニチロ「北海道産鮭のクリーミーコロッケ」

北海道産秋ザケと北海道の生乳を使用し、クリーミーなホワイトソースで仕上げたコロッケ。衣の改良により調理中破れにくく、油切れがよい。

規格=60g×40

●大京食品(株)「たっぷりダブルエビフライ」

エビのプリプリ感とうまみを際立たせるために、2本のエビを密着させ、従来品よりも2割ほど衣を控えめにしたオリジナル商品。

規格=Lサイズ

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