高成長の宅配ピザ ドミノ・ピザ=立地選定の成功率は95%
宅配ピザのパイオニア、ドミノ・ピザは、キメ細かなマーケティング戦略とシステマチックな店舗オペレーションで、業績を伸ばしてきており、九三年度は店舗数(直営)一〇二店、年間売上げ一二〇億円を達成している。
同社の出店も東京、大阪の二大都市圏が中心だが、デリバリーエリアの設定は都心が一~二km、郊外が二~二・五km圏で、世帯数が四~五万、人口一〇万人を目安としている。
これは他のデリバリーチェーンに比べ高密度の商圏ということになるが、それだけ確実性の高いマーケットを選択しているわけだ。
「ピザニーズがあって、購買頻度が高く期待できる場所でなくてはなりませんから、商圏の設定については市場性があるかどうか、住民の年齢層や家族構成など多面的なリサーチによって判断を下しています。
いくらデリバリーといっても市場性がない場所を選んでは成功しませんから、この点が出店の最大のポイントになるわけです」(ドミノ・ピザ東京本部副本部長鈴木稔氏)。
立地選定の成功率は九五%だという。しかし、昨年あたりから市場の伸びに勢いがなくなってきたと感じている。やはり、同一エリア内での競合が進んできているためと判断している。
地域や店によっては月間一〇〇〇万円をクリアしているところもあるが、独自のパイをつかみとっていくために、商品の値ごろ感やセットメニューの導入などで、ピザ需要を喚起していく考えだ。
セットメニューはピザにサラダ、アイスクリーム、チキン、ドリンクを組み合わせたもので、現在パーティ商品として二三〇〇円を一六〇〇円の特別価格でキャンペーンセールス中だ。