学校給食・事業所給食用食器の主役「メラミン食器」 安価・軽い・こわれない
現在、学校給食、事業所給食など一度に百人~数千人分をサービスする場で、食器として定着しているのが「メラミン食器」である。こわれにくく安価なことから利用が拡がった。最近は食事の楽しさ、おいしさを引立てるわき役として、デザインも多様化しており需要が伸びている。
学校給食用食器は戦後アルマイト食器に始まり、現在はメラミン食器が主流になりつつある。集団食器でメラミンを使用し始めたのは事業所給食用といわれている。
1陶磁器より安価2軽いので運搬に便利3絵柄が変色しない4こわれない(キズは付くが影響あるほどでない)。
特徴は、メラミン食器の改良、研究が進み、現在は独立した食器の材質として重宝されている。メラミンでなければ出来ない成形上の特性もあり今や磁器陶器の代替品という感覚はなくなった。
学校用食器は自治体の考え方、あり方により違いが生じているが、食事をすることは教育の一環としてとらえ、マナーを教え指導している点では同じ。食器の種類や数はセンター方式と単独校方式と食事提供の仕方の相異による差はある。現在、学校給食は空腹を満たすという段階から正しい食習慣、マナー、食文化を「おいしく楽しく身につける」ように配慮されている。
子供の夢、情緒、自由なイメージを創造させる絵柄がほどこされ、カラフルで、重量感もあり、児童、生徒を楽しませている。
事業所給食でもメラミン食器は主流。事業所では一ヵ所で五〇種類位の品種が必要であり、和・中・洋と揃えている。役員食堂などはそれなりに配慮され、事業所側から独立したメラミン食器として種々注文が出ているとか。
メーカー側は販路拡大のための研究をつづけており、1もっとニーズ、生活スタイルに合った形状、絵柄(デザイン)の開発2一般家庭にも使える器の開発‐‐。たとえば、キャンプ用、バーベキューとかアウトドア用食器に使い捨て用と違ったあたたかみを持ったうるおいのある雰囲気をもたせて、日常生活にもひとつの独立した食器(陶磁器の代替品を卒業する)に持ってゆく3一般外食産業向けにも進出し需要を拡げること‐‐といったことに力を入れるとしている。