スペイン料理味の探検 バスク地方-タラとウナギ料理
バスク地方に住む人々の歴史は、なぞに包まれている。学説はいろいろとあるが現在、有力なのは、最初にイベリア半島に定住した古代イベリア人の末裔だという説。バスク語は、他の地域で使われているカスティーリャ語、カタルーニァ語、ポルトガル語とは全く異なる。フランス語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語などに属する。
ところが料理に関しては、それほど大きな違いはなく、イベリア半島の他の地方と多くの共通点を持ち、いわゆるソースの地帯に入っている。ともかくバスク地方の料理は、個性的ではないが最高という大きな特徴をもっている。スペインのレストランで「ア・ラ・ブァスカ(バスク風)」というメニューがあったら、それを注文して損はない。
バスク地方の料理の特徴は、ソースにあるが、この地方の料理は、スペインで第一級にランクされグルメ天国ともいわれている。
バスク地方は、海の幸にも恵まれ、「たら」と「うなぎ」料理が有名。たらは生でなく、かちかちの棒だらで、これをもどしてにんにくとオリーブで煮込むがとろけるような格別の味。バスク地方の代表的料理は、細くて、そうめんのような稚魚をにんにくと赤こしょうで味をつけ、熱いオイルに入れた料理(アングラース・デ・アギナカ)と、たらの三色ソース(バカラオ・エン・トゥレス・コローレス)である。このほか、真っ黒な「イカの墨煮」も代表的な料理で、カレーライス風にバターライスをかけて食べる。