初秋の風を楽しむオープンエアー 「カフェ・ド・フェシェ」よけいなサービスなし

1995.09.18 85号 2面

4月のオープン時には、地元住民の間では高級レストランをイメージされてしまい、気楽な気分で利用されるまでには時を要したという。

「今ではリピーターも増え、スタッフとお客とで、思っていた店の雰囲気ができ上がってきました」(戌野一朗店長)

オープンエアとなった店に入ると、まず、お客は自分の座りたい席へ座る。

「レストランと違い、席へ案内はしないが、マゴつくお客には“お好きな席へ”とか“あちらが空いていますョ”と声を掛ける」。自由な雰囲気にするため、「余計なサービスはしない」のがコンセプト。

カフェの名を冠するが、「全席一一〇席をドリンクのみで埋めるのは至難の技」というだけに、フランス田舎料理を打ち出し、客単価アップを狙う。現在、ドリンク六対フード四の割合。

店内一階は全席が舗道に向けて椅子が並んでおり、二階は窓側のみ舗道に向けてある。

店長が以前に見た「高瀬川」の店舗づくりをヒントに、舗道を川に見たて、入り口を大きく開け、自由に出入りできる店舗設計とした。

パネルウインドーは、夏冬とも基本的にはオープンとしているが、「乳母車をひいて入る人、犬を連れて入る人、さまざまです。客の邪魔にならないサービス」をモットーに、他の客に迷惑をかけなければ良しとし、あくまでも客によって店の雰囲気づくりをしたいとする。

夜の食事をゆっくり食べたい人は二階に上がり、外の空気を満喫しながら軽く一杯という人は一階へ、「お客が決めることです」。

今、周りに新しいレスランがオープンしているが、「フランス風カフェとしての店のカラーもできつつあり」、これら新店舗ともども、地域活性化の一翼を担いたいとする。

「カフェ・ド・フェシエ」東京都渋谷区鉢山町一三‐一二(03・3463・1996)

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