喫茶特集 「絵夢」昼はコックレス、夜は手作りコーヒー&パブ

1995.10.02 86号 13面

絵夢(東京都港区、03・3504・2380)は、斎藤史子オーナー一人で午前9時から午後9時まで、二〇席の店舗を切り盛りする。昼と夜の忙しい時だけ手伝いが一人入る。二年半前にオープンした。

少人数のスタッフでスピーディーにおいしいものを出したいとなるとコックレスフーズしかない。しかし、「ファミリーレストランも肩すかしの味になっている。自分でも納得のできるものを出したいので、一般業者の商品ではダメ」。そこで知人に紹介されたのがレストランのメニューを少ロットから対応する商品として開発した(株)樹下夢のオリジナル商品。「解凍した商品を湯煎するだけだが、これなら違和感なく利用できると思った」と言う。

一日の客数が読みにくいので、一ポーションものはロスもなく助かる。コーヒーは一杯四〇〇円。ランチはカレー・コーヒー、ハンバーグ・ライス・コーヒーなど各八五〇円。

一転して夜は肉豆腐など家庭の味を中心にした手作り料理とアルコールを提供。「お昼は一見さんが多いが、夜はなじみ客が多い。やはり、手料理はなじみ客に食べてもらいたい」と、昼のあいた時間を仕込みの時間に当てている。

「おっかさん的で原価割れしても食べて欲しいときもある」と夜のメニューはスパゲティー四種各一二〇〇円、チーズトースト三五〇円の数種以外は「おまかせ家庭料理五〇〇円から」となる。ほとんどはおまかせだ。焼酎のボトルをキープしてお腹いっぱい食べて三〇〇〇円という。

「都心ではコーヒーだけの商売では家賃を払えない。いかに食べていただくかが売上げを左右する。夜食べていただくとなると、やはりお酒でおつまみとなる。最近名刺も『喫茶&軽食』から『喫茶&パブ』に替えました」。客数は昼対夜では六対四だが、売上げではそれが一対二。コックレスと手作りをバランス良く両立させてリピート客を増やしている。

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