メニュートレンド:一口サイズ&ワンハンドで食べやすい「ピンチョス盛り合わせ」
公会堂や企業の会議室などを利用して気軽に行われるパーティーに欠かせないのが料理のデリバリーサービスの存在だ。都内でケータリング・デリバリー事業を専門とする「ホットアップ」が新たに開発したパーティー用メニュー「ピンチョス盛り合わせ」が、特に立食パーティー客に人気を高めている。立食パーティーならではの不便を解消するアイデアが秀逸である。
●立食パーティーの不便を解消 彩りと手づくり感を訴求して女性に好評
同商品を開発したのは1年前。「立食パーティーの料理の注文を多く取り扱っている中で、女性が食べやすい料理の傾向がわかってきた。そこで開発したのが、ピンチョス盛り合わせです」代表取締役の佐々木あや子さんは語る。
ピンチョスとは中南米では串焼き料理、スペインのバスク地方では一口サイズのパンに具材をのせて楊枝で留めたものを言うが、日本では一口サイズの食べ物を楊枝で刺した軽食としてお馴染みだ。同商品はこのピンチョス料理ばかり6品を盛り合わせたパーティーオードブル。串をつまんで食べられるので取り皿不要、片手にドリンクを持ったままで食事ができる。刺さっている食材はすべて一口サイズになっているので食べやすく、見た目もかわいらしい。ソースなどの使用は最小限で、うっかりソースをこぼすなどして服を汚す心配がない、などなど、女性が立ちながらでも食べやすいため、狙い通り立食パーティーを中心に注文を伸ばしているのだ。
ピンチョス料理メニューは4品で、うち1品はデザートのピンチョスになっている。一番人気は料理中心のBセットでスモークサーモンやスパムなどを使った軽食スタイルのピンチョス6品で構成している。例えば、スモークサーモンをクリームチーズに巻き、キュウリをピーラー剥きして蛇腹状にし、オリーブの種をくり抜いたところにパプリカを入れたものを1本の串にするなど、一品一品が日に手が込んでいる。「1本の串に各3種類の食材を組み合わせているのですが、何度も試作を繰り返して彩りと食べ合わせの両方を追求しました」と佐々木さんは商品開発の語る。また加工品をできるだけ使わず、素材から手づくりすることで、ヘルシーなおいしさを訴求している点も、女性の支持に繋がっている。
●店舗情報
「ホットアップ」 所在地=東京都調布市西つつじヶ丘4-16-13、電話042・443・8055/設立=1997年6月/営業時間=24時間営業(注文受付・午前10時~午後10時)、無休
●愛用資材・食材
「塩たれ」
創味食品(京都市伏見区横大路芝生)
規格=2kg(常温)
「山賊焼きのたれ」
日本食研(愛媛県今治市富田新港)
規格=2kg(常温)
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以前はたれから手づくりしていたが業務拡大にともない、味の安定化を図るために導入。いずれも食材から出るうま味と絡めるなど、ひと手間かけて独自の味を出して使用する。「塩たれ」は主にローストポークのソース原料に使用。天日塩をベースに、荒挽きコショウ、ごま油等を精選配合した万能調味たれだ。「山賊焼きのたれ」は主に鶏肉やホタテの山賊焼きに使用。黒コショウを細挽き・中挽き・荒挽きの3つの挽き方でブレンドし、パンチのあるスパイシーな味を実現。