業務用加工食品ヒット賞 給食・惣菜部門:味の素「味の素KKお米ふっくら調理料 1kg袋」

2015.09.07 438号 11面

 ◆「おネバ」増やしおいしく

 味の素の「味の素KKお米ふっくら調理料(1kg袋)」は、酵素(α-グルコシダーゼ)の機能によりコメの保水力をアップさせる機能型食品。「弁当・おにぎりは時間がたつと硬くなってしまう」「長時間にわたりジャーの中で保温するとご飯がパサつく」など、外食・中食ユーザーの抱えるご飯の経時劣化課題を解決する画期的な製品だ。

 ご飯のおいしさは、炊飯することでコメを構成するでんぷんが糊化することによって生まれる。コメの表層にできる保水性の高い糖質の膜である「おネバ」で包まれることにより水分が保たれおいしさが持続する。経時によってでんぷんが劣化すると、でんぷんが水を抱えていられなくなり、ご飯がパサついてしまう。「おネバ」を増やすためには加水を多くして炊くなどの方法があるが、コメ自体が水を抱えきれなくなるため炊き上がりのご飯が軟らかくなってしまう。

 「味の素KKお米ふっくら調理料(1kg袋)」は、「酵素(α-グルコシダーゼ)」がコメを構成するでんぷんに作用して保水力を引き出し、(1)コメの中に水分を長時間にわたって抱えられるようにする(2)加水を増やした炊飯が可能になることで「おネバ」量が増える、ことによりご飯のパサつきを抑えることができる。味の素は「酵素(α-グルコシダーゼ)を用いたデンプン含有食品の物性改善」で特許を取得している。

 生コメ1升(1.5kg)当たり、同品大さじ2杯(15g)が使用の目安。使用方法は、普段の加水量に200~400mlの水を加えた後、同品を入れ、軽くかき混ぜてから炊飯するだけ。それだけで時間がたってもパサつきの少ないふっくらとしたご飯を炊くことができる。加水を増やして炊飯することにより炊き上がり量が増え、製品の添加コストを吸収できる。原料米の価格によってはコストダウンも図れるなど、素材のグレードアップとコストパフォーマンスを両立させている。

 同品は、2003年に研究を開始し、05年に発売した同社の機能型食品の看板製品。同社機能型食品としては、他にも「お肉やわらか調理料」「コクのチカラ 」「献立さん 」などがあり、いずれも外食・中食産業が抱える悩みを解決するオンリーワンの存在として毎年売上げを伸ばし、同社外食デリカ事業の成長ドライバーとなっている。

 同社は本品のバージョンアップ版として複数の酵素を用いた「お米ふっくら調理料」中食用や粒立ちタイプも発売している。

 ◆規格=1kg袋×10

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