惣菜弁当の殿堂(30)崎陽軒 本店ショップ「シウマイ弁当」 横浜が誇る駅弁王者
◇弁当容器にも変わらぬこだわり 品質保持に1日10回納品も
1908年創業の横浜の老舗ブランド「崎陽軒」が誇る「シウマイ弁当」は、地元のみならず、関東一円に広く根付いた存在だ。54年から横浜駅構内で販売を始め、半世紀以上の間横浜の名物駅弁として君臨してきた。同社もう一つの名物商品である「昔ながらのシウマイ15個入」の日販1万3000食と比較しても驚異的な日販2万食を売上げ、弁当・シウマイ合わせて約30種(季節商品除く)の商品中でも1位を守り続けているまさに看板商品。今回は、ご飯の炊き方や容器への工夫など、昔ながらの良い部分を守り通してきたからこそのロングセラーの秘訣を聞いた。
●調理概要:蒸気で炊くご飯がカギ
弁当の具材は、「昔ながらのシウマイ」を主役に「筍煮」「鮪の照り焼き」「卵焼き」「鶏唐揚げ」「かまぼこ」「切り昆布」「紅生姜」「あんず」「梅干し」のおかず10品と、「白俵型ご飯」で構成される。1番のこだわりはご飯の炊き方にあり、蒸気炊飯方式という、高温蒸気で一気に炊き上げる独自方式を取っている点。同方式により、コメの粒が立ち、もち米が入っていないにもかかわらず、モチッとした食感が生まれ「冷めてもおいしいご飯」が出来上がる。
●販売実績:日販2万食 売上げの1番人気
54年の発売以来、60年以上にわたり、名実共に看板商品と呼べる人気だ。同社の全商品中、販売数は不動の1位を誇り、日販は2万食以上にも達する。販売エリアは、「真に優れたローカルブランドを目指す」という経営理念にのっとり、神奈川・東京・千葉・埼玉・静岡に限られている。出来たてにこだわり、ほぼ1時間に1回、日に10回以上も納品している繁盛店もある。
●ポイント:経木の折りで冷めてもおいしく
人気のポイントは、「冷めてもおいしい弁当」であること。その秘密は、冷めてもおいしい食品へのこだわりはもちろん、容器へのこだわりにも現れている。発売当時から変わらず使用されているのが「経木の折り」と呼ばれる、アカマツやエゾマツなどの天然木から作られる木製の容器。木が持つ水分の調整作用が、ご飯などの水分を適度に吸収することで、時間を置いても食品がベチャッとならず、作りたての味わいが残り、いつまでもおいしい品質を長く保つことに成功している。
●食材の決め手:メインの決め手はホタテに有り
メインは何といっても「昔ながらのシウマイ」だ。このおいしさの秘訣は、「干ホタテ貝柱」を使用していること。原材料は北海道・オホーツク海産のものにこだわり、一度干したものを工場で一晩水に漬けて戻してから、使用する。この際に出たホタテのだしも重要なエッセンスとなり、シウマイの豚肉のうま味と混ざり、独自の味わいを生み出している。
◆店舗紹介
「崎陽軒 本店ショップ」
所在地=横浜市西区高島2-13-12 崎陽軒本店1階