焼肉特集:焼肉最前線カナダ篇=焼肉銃士4…KOBE
開店ホヤホヤのKOBEは、経営者4人による共同経営を強みにする。前述の先発組の成功の刺激を受けて4人で2017年5月から準備を始めた。
「先発組に劣らない魅力ある焼肉店」は、鉄板焼と焼肉を併営している。プロの調理を楽しむ鉄板焼と、自己流で焼きながらワイワイガヤガヤ楽しむ焼肉。二刀流の本格牛肉レストランということで、高級感のある「KOBE」と命名した。
4人の経営者は50歳、40歳、31歳、26歳、出身地はアモイ、福州、上海とばらばらだが、海鮮・ステーキレストラン、物流、不動産、電子部品貿易と、それぞれの業務ノウハウを融合させることで、先発組には無い魅力で勝負している。
450平方mの店内には、鉄板焼6台(60席)、焼肉23卓(92席)が用意された。経営者も初めての事業なら、地元市当局も自分で煙を吸うBBQグリルなど見たことがなかった。検査は、建築、配線給水、電気、給気、排気の順に行われた。業務の発注方法も失敗が続いた。それでもほぼ1年で開業できたのは、4人のチームワークによるものだ。
外食経営者のオーナーは一人が多いが、4名のグループ経営の強みを活かして、先発組に追いつき、追い越したい。開業準備に追われていた当時も、5組くらいのお客さまが、連日ドアを開けて入ってきた。
満室が多い向かいのホテル2軒のマネージャーも、宿泊客を店舗に誘導することを約束してくれ、繁盛店の条件を揃えていった。トロントの焼肉フィーバーは、4人の年齢、出身地、業種の違いを乗り越えさせた。「未来の外食は、焼肉しかない」という確信が、多額の投資を4人に決断させた。