数字で読み解くフードサービストレンド:外食で伸びる朝食市場

2019.05.06 483号 06面

 ●成長をけん引しているのは男性50代会社員

 外食・中食市場で朝食が成長しているという話題をよく耳にするかと思いますが、中食市場だけでなく、外食市場においても朝食が伸びています。

 エヌピーディー・ジャパンが提供する外食・中食市場情報サービス『CREST』によると、外食業態(コンビニやスーパーなどの小売を除く、ファストフードやレストラン業態)の朝食市場規模は2018年計で4171億円。前年比+2.0%と、2年連続で成長しました。客数(=食機会数)も同+2.6%と2年連続で伸長しています。背景にあるのは、働き方改革や働く女性の増加、単身世帯の増加、調理をしない人が増えているなどの社会変化が挙げられます。

 客数が増加しているのは、主に牛丼などのファストフードやベーカリーカフェ、ホテル・宿泊施設などです。忙しい朝に素早くリーズナブルに利用できることから選ばれているようです。また、利用者層を分析すると、男性50代の会社員が外食朝食市場の成長をけん引していることが分かりました。

 朝食市場全体では、コンビニが強い業態ですが、外食でも消費者のニーズ(早く、便利に、リーズナブルに)を捉えた朝食サービスの提供を強化していくことで、ビジネスチャンスがあると考えられます。

 外食の朝食ではパン類がよく食べられますが、成長をけん引している男性50代は、ご飯や焼き魚を食べる傾向が強いので、和朝食の強化にチャンスがありそうです。

 (エヌピーディー・ジャパン 東さやか)

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