メニュートレンド:超長~い50cm「和牛ユッケ寿司」 本場韓国の味再現
チーズダッカルビ、チーズハットクなど、韓国発のヒット外食アイテムはこと欠かないが、2020年も引き続きヒートアップしそうな新アイテムといえば、超細長い形状の寿司型にユッケを盛り付けた「ユッケ寿司」だ。圧巻の長さにお客はこぞってSNSで発信して目的客を引き寄せている。そのユッケ寿司ブームの火付け役ともいえる韓国料理店が「PALLET46」だ。
●SNS拡散きっかけに日商20倍!
和牛ユッケ寿司の長さは実に50cm。幅はわずか3cm、高さは4cmと極端すぎるほど細長い。この形状がビジュアル力を高めているわけだが、他にも利点が隠されている。実はこのサイズだと寿司ネタのユッケが150g、ご飯が250gと2人で食べるのにちょうどいいボリュームなのだ。また押し寿司には約3cm間隔で切れ込みが入っており、箸だけで一口サイズに取り分けることができるなど細やかな配慮がなされている。
「韓国では17年ごろからユッケ寿司が流行していましたが、調べてみると日本で提供している店はほとんどなく話題にもなっていませんでした。長さ50cmのビジュアルはインパクト絶大で、これをどこよりも早く看板商品として打ち出せば、日本におけるユッケ寿司発祥の店というブランドを打ち立てることができると考えたのです」と、朴志洙社長は語る。
ユッケ寿司は東京・新大久保にある1号店で提供を開始したが、宣伝などしなかったことから当初の売上げは日商3万円ほどと苦戦を強いられていたそうだ。状況が一変したのは1ヵ月半ほど後。偶然あるユーチューバーが同品を紹介すると日商は20万円に、続いて某有名インスタグラマーに紹介されると日商60万円にまで跳ね上がったという。SNSの集客効果がこれほどの威力を発揮するとは、ただただ驚くばかりだ。
ユッケ寿司の作り方は、型にご飯、海苔、ユッケの順に詰めていき、体重をかけてしっかりと蓋を押す。その後、型に入っているいくつものスリットに包丁を入れてカットし、ごまなどの薬味を一文字になるよう盛り付けたら完成だ。
「当店は徹底した衛生管理体制で和牛肉の生食提供の認可を取得しています。和牛生肉を使ったユッケ寿司は強力な差別化になっています」と朴社長は胸を張る。その通り、ユッケ寿司を模倣する店は続出しつつあるが、和牛肉の生食提供はハードルが高く、馬肉、マグロ、ローストビーフなどネタのバラエティー化が進んでいる。今後、どのような進化を遂げていくかも注目だ。
●店舗情報
「PALLET46 EBISU」 経営=JS/店舗所在地=東京都渋谷区恵比寿4-9-5 マンションニュー恵比寿101号室/開業=2019年11月/坪数・席数=29.71坪・41席/営業時間=11時~翌0時。無休/平均客単価=2500円
●愛用資材・食材
「純粋蜂蜜」 光商(東京都台東区)
3種のつけダレすべてに活用
ユッケ寿司に付け合わせる3種のタレのすべてに同品を使用。タレにまろやかな甘味や香ばしさが加わり、生牛肉の味を引き立てる。程よい粘度が付くのでつけダレとしての使い勝手も高めている。
規格=1000g、500g