焼肉特集:苦境に打ち勝つ繁盛店=おいしいは当たり前、これからは衛生管理

2021.01.04 503号 02面
ロストルの上で肉を休ませずに動かしながら焼くのがJIN流。朴社長のウンチクを聞きながら食べるとおいしさは3倍増

ロストルの上で肉を休ませずに動かしながら焼くのがJIN流。朴社長のウンチクを聞きながら食べるとおいしさは3倍増

極タン元 2,580円(税抜き)

極タン元 2,580円(税抜き)

店内にもオゾン空気清浄機使用などを掲げ、お客さまに安心感を与えている

店内にもオゾン空気清浄機使用などを掲げ、お客さまに安心感を与えている

入り口には6つの衛生対策をポスターでお知らせ。非接触のアルコール消毒装置を設置。手を下に入れるとシャワーのようにたっぷりとアルコール製剤が噴霧される

入り口には6つの衛生対策をポスターでお知らせ。非接触のアルコール消毒装置を設置。手を下に入れるとシャワーのようにたっぷりとアルコール製剤が噴霧される

卓上には十数種の調味料がセットされている。お店のタレで食べるのもよし、マイブレンドで食べるのもよし。「職人としての誇りはあるが、それを押しつけるべきではない」というのが朴社長の考えだ

卓上には十数種の調味料がセットされている。お店のタレで食べるのもよし、マイブレンドで食べるのもよし。「職人としての誇りはあるが、それを押しつけるべきではない」というのが朴社長の考えだ

 東京・東中野の「焼肉JIN」は、地域に愛される人気店。若い女性の一人客からファミリー客まで幅広い客層から支持されている。外食産業が苦境の中、20坪・夜営業のみで月商1000万円以上をキープ。「おいしい、安全・安心は当たり前。これからは徹底的な衛生管理が必要」と朴英振(パク・ヨンジン)社長。「一切取材NG」の姿勢を貫く朴社長だが、今回「業界のために役立つなら」と特別に許可いただいた。

 ●一切取材NG店社長が語る 20坪・夜営業のみで月商1,000万円以上キープ

 「焼肉JIN」は駅前ビルの3階にある。エレベーターを降りるとセンサー式のアルコール消毒装置が備えられている。下に手をかざすと1プッシュ、2プッシュというレベルではなく、シャワーのようにアルコール製剤が噴霧され、手の隅々まで消毒できる。店舗の衛生対策の徹底ぶりが伝わってくる。

 除菌・消毒スプレーはアルコール製剤だけではなく、次亜塩素酸水、二酸化塩素も完備している。アルコール製剤が、肌に合わないお客さまへの配慮だ。また、店内とトイレ内にはプラズマオゾン空気清浄機を設置。同機は、東京都の救急車に採用されているほどの殺菌効果を有するものだ。もちろん無煙ロースターで、3分半で空気が入れ替わるなど換気も万全だ。毎朝2時間、掃除専門スタッフが徹底的に清掃も行っている。

 同店では、これらの取り組みをポスターにして店舗に掲げている。「具体的にどこのどんな製品を使っているかを、お客さまの安心のために伝えるべき。今後も、衛生管理は徹底的に突き詰めていきたい」と朴社長は語る。

 地域のお客さまから愛され、信頼されているからこそ可能な投資だ。そして、常連のお客さまが気軽に来店できるようにという配慮から取材もNGなのだ。だが、せっかくの機会なので許される範囲内で人気の秘密の一端を紹介したい。

 朴社長の焼肉人生は、学生時代のバイトから始まった。たたき上げの職人だ。タレにはこだわりが詰まっているが、「焼肉JIN」では、調味料をカスタマイズして自分好みの味で食べられるように十数種の調味料が卓上にセットされている。「おいしさは千差万別。一人一人好みがある。おいしさを突き詰めた結果、カスタマイズになった」と語る。肉の焼き方も「肉は休ませるな」という独自の理論で、時間があれば朴社長自ら焼いてくれる。

 「目指すは日本一の焼肉屋だ」と語る朴社長の夢の途中を今後楽しみにしたい。

 ●店舗情報

 「焼肉JIN」

 経営=JIN/店舗所在地=東京都中野区東中野3-1-1寛栄ビル3階/開業=2016年6月/坪数・席数=20坪・34席(8卓・8ロースター)/営業時間=17時~24時、土日祝16時30分~24時/平均客単価=6,200円

 ●愛用食材・資材

 「O3プレミアム プラズマオゾン空気清浄機」 タムラテコ(大阪府東大阪市)

 店内の空気から除菌

 空気中に浮遊する菌・ウイルス・花粉などアレルゲンをオゾンと紫外線が不活化。 さらに、ドアノブや床、家具などに付着する菌やウイルスも除去が可能。JINでは、客席に1台、そして小型タイプをトイレに1台設置している。(写真は小型タイプ)

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