メニュートレンド:ポテサラin豚カツ テレビ番組登場20回!その人気の理由

2021.08.02 510号 02面
写真1 「ポテトサラダ入りとんかつ」 750円(税込み)

写真1 「ポテトサラダ入りとんかつ」 750円(税込み)

ジャガイモは全部マッシュせず、「ジャガイモを食べている感」を出すために固形を残す

ジャガイモは全部マッシュせず、「ジャガイモを食べている感」を出すために固形を残す

豚ロース肉は観音開きになるように切り終わりを残す

豚ロース肉は観音開きになるように切り終わりを残す

たたいて薄くのばした肉の上にポテトサラダ約50gをたっぷりのせる

たたいて薄くのばした肉の上にポテトサラダ約50gをたっぷりのせる

これに衣を付けて揚げる。ボリューム満点だが「女性のお客さまもペロリと完食されますね(笑)」

これに衣を付けて揚げる。ボリューム満点だが「女性のお客さまもペロリと完食されますね(笑)」

 「ポテトサラダ入りとんかつ」は、そのまんまのメニュー。ポテトサラダも豚カツも、家庭、外食を問わず超おなじみだが、この2つが合体すると他に類のないメニューに昇格する。テレビ番組で何回も紹介され、これ目当ての来店者も多い人気の理由を取材した。

 「ポテトサラダ入りとんかつ」誕生のきっかけは、「豚カツにその日余ったポテトサラダをのせて、まかないにしたらうまかった」という“あるある”だ。おなじみの商材を使い、誕生エピソードも「まかないから」というよくある話だが、完成したメニューは1日に15~16食出るという堂々の看板メニュー。

 ポテトサラダのジャガイモはメークインと男爵を使用。メークインはマッシュして滑らかな食感に仕上げ、男爵は固ゆでした後、5mm角にカットしてホクホク感を出す。2種類のジャガイモを別々に調理して、それぞれの特徴を生かしている。

 味付けはマヨネーズではなく、豆乳、サラダオイル、酢、塩、コショウで手作りする「豆乳マヨネーズ」を使用。「通常のマヨネーズだと酸味が強くて食べ疲れする。なにかいいものはないかとネット検索して見つけました。卵ではなく豆乳を使用すると、レアチーズのようなクリーミーな仕上がりになるんです」と白川部彰店主。

 具はニンジンの千切り、玉ネギのスライス、コーン。ポテトサラダの具の定番のキュウリは「苦手な人もいるし、揚げて生温かくなるとおいしくないから」とあえて入れない。味のアクセントは黒コショウ。「最初は白コショウを使っていましたが、パンチがいまひとつで黒コショウに替えました」と味の微調整も手を抜かない。

 同店では他の揚げ物はテイクアウトでも提供しいているが、「ポテトサラダは傷みが早いから」という気遣いから、人気メニューにもかかわらずテイクアウトにはしない。

 話を聞けば聞くほど、店主のこまやかな心配りとおいしさへのこだわりが感じられ、人気の理由はここにありと納得した。

 ●店舗情報

 「洋食と中華の店 エチゴヤ」 所在地=東京都江東区亀戸6-55-8/開業(現在の業態)=1952年/席数=28席/営業時間=11時~14時、17時~19時30分。日曜休/平均客単価=750円/1日平均集客数=50人

 ●愛用食材・資材

 「あらびきこしょう」 ハチ食品(大阪市西淀川区)

 ポテサラにパンチをきかせる決め手

 厳選した黒コショウを自社工場で加工し粉砕した粗びきコショウ。炒め物や肉料理に最適。「粗びき黒コショウならではのピリッとパンチのきいたスパイス感が気に入っています。ポテトサラダの味のアクセントになり、『ポテトサラダ入りとんかつ』にはなくてはならないスパイスです」と白川部店主。

 規格=18g

 【写真説明】

 写真1:ライス、味噌汁、小鉢、香の物が付く。豚ロース肉、ポテトサラダ、衣を合わせて約300gと食べ応えあり。「ソースをかけなくても、十分おいしく召し上がっていただけます」(白川部店主)

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