アパレルに学ぶ盛り付けのヒント:推し活需要を狙え 2年で2万個売れた手芸用品も

2025.04.07 554号 08面
「ぬいのボディwawa(ワーワー)ちゃん」(清原)

「ぬいのボディwawa(ワーワー)ちゃん」(清原)

 “推し活”で手芸用品が好調–推し活とは、芸能人やアニメのキャラクターを応援する活動。2021年には流行語大賞にノミネートされており、言葉としてすっかり定着したようです。この熱狂的な消費行動を需要として狙い、うまくとらえているのが手芸・クラフト分野です。従来の主販路である手芸店向けではなく、ネット販売や生活雑貨店向けが伸びています。

 副資材卸の大手、清原はここ数年、推し活を切り口にした商品開発に力を入れてきました。“推し”の有名人やキャラクターにちなんだグッズ作りには、アイデア次第で「既存商品も生かせる」と工夫を凝らしています。

 売れ筋の一つが、推しぬい(推しをモチーフにしたぬいぐるみ)関連の商品。人の形をした「ぬいのボディ」は2年間の販売累計で2万個を超えたそうです。ぬいのボディには、目や眉、口のパーツ「ぬいフェイスワッペン」が多彩に揃い、手軽に表情豊かな推しぬいが作れます。生地やリボン、ボタンなど既存商品も組み合わせ、推しに熱中する人たちの創作意欲を刺激しています。

 新商品の「ぬいのボディwawa(ワーワー)ちゃん」も好評です。従来品の顔の縫い目をなくし、耳の形状やお尻を立体的にかわいくし、足長なのが特徴。体長は約11、15、20cmの3サイズ(1000~2000円台)。

 (繊研新聞社 取締役編集局長 若狭純子)

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