メニュートレンド:熱々カレーにアイスがドン!「アイスクリームカレー」 「カフェ・ラティーノ」

2012.11.05 404号 02面
カレーの辛さは控えめでスパイシーな香りが際立っている。アイスは大きなディッシャーで直径5cmはある。辛さはお客の要望に合わせて50段階で調整可能

カレーの辛さは控えめでスパイシーな香りが際立っている。アイスは大きなディッシャーで直径5cmはある。辛さはお客の要望に合わせて50段階で調整可能

浅草駅から隅田川に架かる駒形橋を渡った下町住宅街に店を構える。1階がカレーショップとグッズショップを併設し、地下にスタジオがある

浅草駅から隅田川に架かる駒形橋を渡った下町住宅街に店を構える。1階がカレーショップとグッズショップを併設し、地下にスタジオがある

 料理ジャンルの中でもカレーは、具材との組み合わせ次第でアイデアメニューを創出しやすい料理。とはいえ、「甘い」「冷たい」というカレーとは真逆の特徴をもつ食べ物との組み合わせを思いつく者はなかなかいないだろう。そんな意外なカレーを提供するのが、東京の新名所として注目を集める下町駒形の「カフェ・ラティーノ」だ。

 ●辛くて甘い!熱くてヒンヤリ! オープンは1999年11月。ミュージシャンでもある大久保忠淳さんのカレー好きが高じて、自宅兼スタジオの一角をカフェ風に改装しカレーショップとした。コンセプトはずばり「日本一メニューの多いカレー屋」だ。チキン、ポーク、季節の野菜といった定番系はもちろん、人形焼き、たこ焼き、納豆といった「変わりカレー」を多数揃えて多くのテレビや雑誌に紹介されている。中でも人気なのが「アイスクリームカレー」。

 具材のないプレーンなカレーの上に、バニラアイスクリームをのせただけだが、そのインパクトは絶大。とくに男性は「子どものころに一度はやってみたかった」という人も多いのではないだろうか。そんないたずら心を蘇らせる魅力があるのだ。

 意外にもその味は美味。相反する味と食感は口の中でそれぞれの主張をしてきて楽しい気分になる。注意すべきは「アイスクリームが溶けてカレーとまざり合ってしまうと単なる超甘口カレーとなってしまうこと。アイスの形があるうちに食べることをお薦めしています」と店を切り盛りする大久保洋子さんは語る。

 ベースとなるカレールーは、クミン、コリアンダー、クローブなど22種類ものスパイスを大久保さん自ら石臼でパウダーにするところから作るというこだわりよう。これらスパイスを鶏がらと豚骨をじっくり炊き上げたスープで溶かして仕上げている。

 季節限定メニューもあり、春はカレーにもご飯にもイチゴを入れた「いちごカレー」、夏はカレーをいったん凍らせてからかき氷のように削って提供する「こおりカレー」を提供する。これにトッピングでアイスクリームを組み合わせて究極のデザート・カレーを楽しむお客も多いという。

 ●店舗情報

 「カフェ・ラティーノ」 店舗所在地=東京都墨田区東駒形1-12-10、電話03・5608・3412/開業=1999年11月/営業時間=午前11時45分~午後2時、6時~9時、日祝休/坪数・席数=7坪・18席/客単価=1000円

 ●愛用資材・食材:「プロ仕様 ごまドレッシング」 ごま風味がカレーとマッチ

 販売=花正(東京都港区新橋)

 夏限定の名物メニュー「こおりカレー」は、凍らせたカレールーをかき氷状に削りライスの上にのせ、夏野菜やゆで卵などをのせたサラダ感覚の一品だ。同品は上からかけるドレッシングとして使用。「当初はフレンチドレッシングを使用していたが3年ほど前に変えた。ごまの風味がカレーと相性よく、程よい粘度で野菜に絡みカレールーも薄まらない」と大久保さんは愛用の理由を語る。

 規格=1000ml(常温)

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