ヒットメニュー開発のセオリーは、なんといっても定番商品の付加価値アップだ。ちょっとした一工夫が、全国波及の大ブレークを巻き起こす。そんな逸材として、密かに注目され始めているのが、インドのクロワッサンと評される「パラタ」だ。カレーメニューのブラッシュアップに最適な即戦力だ。

　パラタは、小麦粉に数種類の植物油を練り込み、何層にも薄く重ねて焼き上げたもの。クロワッサンのようなサクサク感とナンのようなモチモチ感を一緒に味わえる。北インドのほか、インド系住民の多いマレーシア、シンガポール、中近東で主食として食され、カレー、肉料理、野菜サラダ、スイーツなど、あらゆる料理とセットで扱われている。

　昨年初旬、アジア食材のパイオニア、（株）メイプルフーズ（東京都中央区、電話03・5565・7001）が、このパラタに着目。インド直輸入の業務用冷食「フレイキイ・パラタ」を新発売したところ、大手ファミリーレストランの夏季カレーフェアに採用され、空前の大ヒットを記録した。それまでの定番だったナンの代役として、フェア期間（2ヵ月）のカレー販売数を50％もアップさせたという。

　フレイキイ・パラタは、インドのパラタ職人が一枚一枚、丹誠込めて焼き上げた、手作り・食品添加物無添加の冷凍パラタ。本場の味わいとナチュラル志向にこだわった安全品質が自慢だ。調理方法は、凍ったまま袋から取り出して、油をひかずにフライパンで両面焼くだけ。面倒なフライパンの油汚れもない。また、トースター、ホットプレートでも簡単に調理できる。

　カレーは全国共通、不動のロングセラー。それだけに、メニュー開発も出尽くしている。ナンが普及してからは、本格カレーの訴求も停滞気味だ。カレー市場の新境地を切り開く大型商材としてパラタの活躍に期待したい。

　◇フレイキイ・パラタ(冷凍)

　■特徴=小麦粉に数種類の植物油を練り込み、何層にも薄く重ねて焼き上げた、北インドのクロワッサンといわれるパン。クロワッサンのようなサクサク感とナンのようなモチモチ感が一緒に味わえる。手作り・食品添加物無添加で、本場の味わいと安全品質を約束。

　■原料=小麦粉、牛乳、植物油（ヒマワリ油、パーム油、パームオレイン、大豆油、綿実油、コメぬか油、ごま油）、砂糖、食塩

　■規格=直径16cm×厚さ5mm、1袋（100g×4枚）×5袋×4合、賞味期限18ヵ月

　■調理方法=商品は冷凍前に焼成済み。油不要。凍ったままのパラタを、予熱したフライパンに直接のせ、表面が黄金色になるまで、5～6分かけて両面を焼く。解凍後ならば1～2分でOK。焼成後、円弧の側面から円中心部に向けて手のひらで押し寄せると、立体感が出て、ふっくらサクサク感が際立つ。オーブントースター、電子レンジでも調理可能。

　▽問い合わせ=（株）メイプルフーズ（東京都中央区、電話03・5565・7001）