低コストにこだわる必勝居酒屋メニュー(その27)豚レバー

2009.04.06 355号 11面
「レバカツの香りごまソース」

「レバカツの香りごまソース」

 ◆イメージ改善で高まる人気 新鮮みある低コスト部位 加熱し過ぎに注意

 牛や豚などの内臓類は、以前と比べると食材としてのイメージが改善され、特に女性客の間で人気が高まっている。どことなく下品な食べ物というマイナスイメージはほとんど見られなくなっており、代わって、内臓類の持つ豊かな栄養効果に注目が集まった結果、ヘルシーな食材であるという新しい付加価値が生まれている。なかでも、レバーは内臓類の中でも比較的コストが安いため、利益商品も作りやすいうえ、これまであまり活用されていなかった分、商品としての新鮮な印象もある。

 豚レバーは牛と比べると、やや味の濃厚さに欠けるが、その分クセがなく食べやすい。牛乳につけて臭みを緩和したり、酒類やニンニク、ショウガなどの香味野菜を使うなどすれば、一層食べやすくなる。ただし、鮮度には注意が必要で、極力新鮮なものを短時間で使い切ることが肝心だ。

 料理としては焼く、炒めるといった手法が向くが、洋風にレバーペーストに仕立てたり、スモークにするのもおいしい。新鮮なものであれば生での提供ができる。刺し身カルパッチョ風のアレンジをしたり、ユッケ風に調理するのもよい。調理の最大のポイントは、火通しの加減で、加熱のし過ぎは食感が硬く変化し、おいしさが半減するので注意が必要だ。

 ◇レバカツの香りごまソース

 ラー油で味を引き締める

 ■参考原価=114円

 ■使用食材(1人前)

 豚レバー(80g)キャベツ(千切り30g)トマト(くし型15g)キュウリ(スライス10g)パセリ(少々)パン粉(12g)薄力粉(4g)溶き卵(6ml)練りからし(3g)A(豚カツソース30g、練りごま2g、ラー油2g)揚げ油(適量)日本酒(4ml)

 ■調理法

 (1)豚レバーは40gのスライスにし、日本酒をからめて少し置く。

 (2)(1)の水気をふき、薄力粉、溶き卵、パン粉を付け、サラダ油で揚げる。

 (3)Aの調味料を混ぜる。

 (4)皿に生野菜類、(2)を盛り付ける。

 (5)(3)をかけ、練りからしを添える。

 ■メニュー開発のコンセプト

 香ばしいレバカツに、ごまのコクと風味を加えたピリ辛ソースをかけた、パンチの効いたおいしさのボリュームつまみ。

 ■応用のヒント

 豚カツソースの代わりに、ドミグラスソース&ケチャップでもおいしい。

 ◇レバーの香味ステーキ

 香味野菜をアクセントに

 ■参考原価=98円

 ■使用食材(1人前)

 豚レバー(80g)玉ネギ(スライス30g)ニラ(刻み3g)小玉ニンニク(1個)A(醤油10ml、みりん10ml、コチュジャン5g、砂糖2g)サラダ油(6g)薄力粉(4g)日本酒5g

 ■調理法

 (1)豚レバーをスライスにし、日本酒をからめて少し置く。

 (2)水気をふいて、薄力粉をまぶし、サラダ油で両面を焼く。

 (3)小玉ニンニクはサラダ油で素揚げする。

 (4)熱した鉄皿に玉ネギのスライスを敷く。

 (5)混ぜ合わせたAを(2)にからめて、玉ネギの上にのせる。

 (6)ニラを散らし、(3)をのせる。

 ■メニュー開発のコンセプト

 豚レバーはコチュジャンを加えた甘辛味で調味し、ニラ、玉ネギで味のアクセントをつけた。焼酎やビールのつまみに最適。

 ■応用のヒント

 ニンニクはスライスにして揚げたり、レバーと一緒に炒めても美味。

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