メニュートレンド:ラーメンを本格イタリアンで!? イタ麺「itamen(イタメン)」

2011.06.06 387号 02面
(手前から)「ポモドーロ」(900円)、「ジェノベクリーム」(1,000円)。他に、ゴルゴンゾーラ、マルゲリータ、ペスカトーレなどがある

(手前から)「ポモドーロ」(900円)、「ジェノベクリーム」(1,000円)。他に、ゴルゴンゾーラ、マルゲリータ、ペスカトーレなどがある

外見はおしゃれなイタリアン。地下鉄今池駅から徒歩10分の住宅街にある

外見はおしゃれなイタリアン。地下鉄今池駅から徒歩10分の住宅街にある

 イタリアンと中華を融合させた店がある。メニューには、カルボナーラ、ペペロンチーノ、ポモドーロなどイタリアンの王道をいく名前が並ぶが、麺は生中華麺を使用しているという名古屋の「itamen(イタメン)」だ。中華麺を食べた終わった後には、残ったスープと、ご飯やパルメザンチーズを合わせリゾットにしたり、ガーリックオイルを付けたパンを浸しチーズをのせたりして味わうこともできる。オリジナルな楽しみ方に遠方からのお客も多いという。

 ◆豚骨だしの脂を完全に取り除いたスープ 麺を食べ終わった後も楽しめる

 イタリアンベースのオリジナル麺料理「イタ麺」とは、イタリアンのスープパスタの麺が中華麺になった料理。イタ麺の種類は、ゴルゴンゾーラ、ペスカトーレ、マルゲリータなど約20種類ある。

 最もこだわっているスープは、豚骨や野菜などを数時間かけて煮込んだ後、固形物をこし、余熱を取り除いて冷蔵庫で冷やす。すると、脂が上に白く固まるので、それを完全に取り除いたものをだしとして使用する。そこにオリーブオイルや各種メニューに合わせたトマトソースやホワイトソースなどを加えることで、健康感とうま味のあるスープに仕上がる。

 イタ麺を開発したきっかけは、シェフであり代表の西脇彰さんが「おしゃれなラーメンを作りたい」という動機からだった。もともとカジュアルイタリアンのシェフや運営などをしていた西脇さんは、「時代はどんどんおしゃれになっていくのに、ラーメンだけが変わっていない気がした」と語る。2002年に、友人であるフレンチのシェフとイタ麺を共同開発した。

 20種類近くあるメニューのうち、どれが人気か西脇さんにたずねると「お客さまからもよく聞かれますが、それぞれのメニューごとに根強いファンの方がいらっしゃって、これが一番というのはないですね」とのこと。客層は、6対4で女性が多く、年齢層は幅広いが20代後半から30代前半中心。名古屋だけでなく、三河、岐阜、三重など遠方から訪れる方や外国人客も多く、欧米の方には特に気に入ってもらえるという。

 イタ麺の中華麺を食べ終わった後には、スープとして最後の一滴まで味わったり、ご飯(150円)にスープとパルメザンチーズを入れてリゾット風にしたり、ガーリックオイルを塗ったパン(フォカッチャ3枚150円)にスープを浸してチーズをかけたりしても楽しめる。

 このおいしさを多くの方にも味わってもらいたいと、イタ麺の通信販売も行い「関東方面からの注文が多いですね」と、西脇さん。さらにフランチャイズ展開をしており、現在は、静岡市と福岡県北九州市にそれぞれ1店舗ある。意欲的に増やしていきたいと語る。

 ◆店舗情報

 itamen(イタメン) 店舗所在地=名古屋市千種区神田町28-23、電話052・722・8999/開業=2004年/営業時間=午前11時~午後2時(土・日・祝は、正午~午後2時半)、6時~11時(日・祝は10時まで)、月、第4火曜定休/坪数・席数=10坪・10席/平均客単価=1000円

 ●愛用食材:「フレッシュホイップ」

 めいらくグループ(名古屋市天白区中砂町310)

 ホワイトクリームソースに欠かせないのが、「フレッシュホイップ」である。乳脂肪が27%と低いのが特徴で、イタ麺が求める、コクとうま味がありつつ、しつこくないホワイトクリームソースを実現している。また、乳脂肪が高いと分離しやすいため、舌に脂の違和感が残りやすいが、本品なら、生クリームのよさと、ミルクに近いという程よいバランスとなっている。豚骨の脂を取り除いてだしをとるこだわりのイタ麺の重要な役割を担う一品である。

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