メニュートレンド:特製めし玉 卵かけご飯の鉄板焼きバージョン 「やきやき晴の花」

2011.08.01 389号 01面
鉄板上で、さまざまなおいしさを創出。「特性めし玉」「茶豆ガーリック焼」「カリカリ豚のしめじ法連草」

鉄板上で、さまざまなおいしさを創出。「特性めし玉」「茶豆ガーリック焼」「カリカリ豚のしめじ法連草」

鉄板を囲みながら熱々を楽しめる店内

鉄板を囲みながら熱々を楽しめる店内

 大阪市西区にある、「やきやき晴の花」は、ひと味工夫したメニューを楽しめる、鉄板焼き専門店。定番のお好み焼きや焼きそば、一品メニューまで、鉄板上から生み出されているが、なかでもほとんどのお客が締めとしてオーダーするのが、「特製めし玉」。卵かけご飯を人気者に変える、その発想の柔軟さを取材した。

 ◆鉄板を舞台に柔軟な発想を表現 まかないから人気メニューに

 「やきやき晴の花」があるのは、ビジネス街と住宅地が混在する地域。サラリーマンやカップル客の他、週末には、子ども連れのファミリーも鉄板を囲む。さまざまな創作メニューを提案し、幅広い客層を楽しませてくれるのが、同店の魅力である。

 なかでも、発想の勝利といえるのが、特製めし玉(630円)。いわば、卵かけご飯の鉄板焼きバージョンだが、まさにありそうでなかった、目からウロコの一品といえる。「このメニューは、自分のまかないから生まれたもの。思いつきで焼いてみたら、卵かけご飯の味が、よりしっかりおいしくなることを発見しました」と、店主の梅田晴生さん。

 卵には、石川産の安全性とうまみにこだわった卵を使用し、ご飯と醤油に、生地に一体感が出るようにツナギをプラス。お好み焼きのように丸く焼きあげて、全形の韓国海苔にのせれば出来上がりである。韓国海苔のごま油と、めし玉にかけた青海苔が風味を加え、味のポイントになっている。

 その他、ビールのアテとして人気なのが、「茶豆ガーリック焼」(525円)。使用するのは、枝豆よりも粒が大きく、コクと独特の香りがある山形産の茶豆。一般的な、ゆでた枝豆とはひと味違う、香ばしさがクセになる一品だ。また、「カリカリ豚のしめじ法連草」(787円)は、同店一番人気のオリジナルサラダ。オリーブオイルで炒めた豚ばらミンチと、生のホウレンソウを合わせ、サラリとした味わいに仕上げている。

 「よい素材を使い、味付けは控えめに。今までの固定観念を覆すメニューを、鉄板焼きで表現したい」というのが、同店のポリシー。アルミホイルや小型の鉄鍋を使用し、鍋物や揚げ物も鉄板上で仕上げるという、調理の工夫を目の当たりにできるのも、同店の醍醐味である。

 今後は、室内だけではなく、屋外でも鉄板メニューを提供していきたいという同店。今春からは、鉄板を備えた移動販売車で、イベント会場などにも参加。ぼっかけ丼やぼっかけ焼きそばの販売も行っているとか。「あくまでも、この店のスタンスは変えず、一方で、皆が楽しめる展開ができたら。目指せ! B級グルメ選手権です」。鉄板を舞台にした、今後の広がりに期待したい。

 ◆店舗情報

 「やきやき晴の花」 所在地=大阪府大阪市西区京町堀2-3-4、サンヤマトビル2F、電話06・6444・3838/開業=2001年2月/営業時間=午後5時~午前0時、不定休/坪数・席数=約18坪・26席/平均客単価=約3500円/1日来店客数=約20人/月商=約150万円

 ◆愛用食材

 「Piri’s(ピリーズ)」 (株)かわかみ 大阪府大阪市福島区野田5-15-17

 程よい辛さと使いやすい形状がポイント

 同店ではワイン需要が高く、ワインに合うメニューも開発している。そこで、イカゲソを使用したピリ辛炒めなどに、隠し味的に利用しているのが、同商品。グリーンペッパーとポルチーニ茸をベースにした、スパイシーな調味料で、上品な程よい辛さと、ペースト状の使いやすい形状も気に入ったポイントという。万能に使える調味料として、今後のメニュー展開でも生かしていきたい考えである。

 規格=95g

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