プロの食材活用この食材でこの逸品:ミツカン「味ぽん」
食べるラー油のブーム以来、今年も食べる調味料の進化が止まらない。(株)ダイヤモンドダイニングは、今秋冬の鍋メニューで多彩な食材を組み合わせて調味された「具だくさんつけだれ」で新しい楽しみ方を提案する。その中心となるのが、ポン酢をベースにした食べぽんだ。同社広報部長の重田委久子さんは「間違いなく今冬の鍋シーンを盛り上げてくれている。親しみやすい食べ方だけに定着するのも早いのでは」と展望を予測する。
◆具だくさんつけだれ鍋シーンを革新! ポスト食べるラー油は「食べぽん」
同社では、なんと系列10店舗以上で趣向を凝らした具だくさんつけだれの鍋メニューを展開し、鍋シーンを席巻する。「あくまでもメーンは鍋料理だが、具だくさんつけだれには一品料理なみの手間をかけている」と重田さんは胸を張る。その柱となっている食べぽんとは、ポン酢にさまざまな具材を合わせて食べる調味料にしたもの。
池袋「夜桜美人」で提供する「真鯛とたこの海鮮しゃぶしゃぶ~香味酒盗の食べぽんを巻いて~」は、ポン酢に酒盗の他大根おろし、おろしショウガなど、香味野菜を中心に合計10種類もの具材を組み合わせる。最初は和風だしでしゃぶしゃぶを楽しみ、続いて同つけだれを巻いて食べることで味の変化を楽しむ食べ方を提案する。渋谷「かざがぐるま」の「美明豚と生海苔出汁のしゃぶしゃぶ~ピリ辛磯食べぽんで~」は、生海苔と茎ワサビの醤油漬けを組み合わせた食べぽんで、わさやかな辛味が美明豚の特徴でもある濃厚な甘味を引き立てている。銀座「竹取百物語」の「土佐はちきん地鶏の水炊き~シャキシャキ食べぽんで~」では、なんとフリーズドライのストロベリーチップがアクセントだ。他の具材も赤黄のパプリカにユズ大根の漬け物という意外な組み合わせの妙と彩りが映える。この創作性の高さが流行に加えて、わざわざこの店で食べるという価値を付与する。
ベースに使っているポン酢は(株)ミツカンの「味ぽん」。「200席近い大型店のため、幅広い客層に受け入れられる味であることと流行や話題性を演出できることを両立させなければいけない。思い切った食材同士の組み合わせでも、しっかりまとめてくれる汎用性の高さはさすが」と重田さんは絶賛する。
食べぽんはすでにテレビなどのメディアでも話題になっている。この冬、お客を引きつける重要アイテムとして目が離せない。
●店舗情報
「個室乃華 夜桜美人」 所在地=東京都豊島区南池袋1-21-2 ヒューマックス南池袋4F、電話03・5952・5860/開業=2007年3月/営業時間=午後5時~11時半(水・木~翌2時、金・土・祝前日~翌4時)、無休/坪数・席数=109坪・188席
「個室風情 かざがぐるま」
所在地=東京都渋谷区神南1-19-3 ハイマンテン神南ビルB1、電話03・3780・3280/開業=2007年7月/営業時間=午後5時~翌4時半(月・日・祝日~午後11時半)、無休/坪数・席数=74.54坪・178席
「炭火串焼・豆富料理 竹取百物語 銀座店」
所在地=東京都中央区銀座6-5-15 銀座能楽堂ビル6F、電話03・3574・5252/開業=2004年7月/営業時間=午後5時~翌4時(月・火・日・祝日~午後11時半)、無休/坪数・席数=91坪・180席
●食材紹介:「味ぽん」 ミツカン(愛知県半田市中村町)
国民的万能調味料 メニュー提案で用途拡大
かんきつ果汁をベースにしたポン酢と本醸造醤油を調整。味ぽんの誕生は東京オリンピックと同じ1964年。以来、50年近くにわたって愛され続ける国民的調味料。年間売上げ150億円、マーケットシェアは60%にも達する。近畿地方以西の地方調味料だったポン酢を、全国で支持される万能調味料に育て上げた。発売以来鍋のつけつゆに限らず、焼き肉や野菜のおひたし、カツオのたたきなどテレビCMで積極的に新しい食べ方提案を展開している。
規格=1.8リットル×6(常温)