焼肉特集:メニュートレンド=おぼや元町ひつまぶし 肉・たれ・ご飯の魅力で安さに対抗

2012.01.02 394号 01面
(写真奥から)「おぼや元町ひつまぶし」「ゴロゴロにんにく豚丼」「おぼ丼」。タンチタイムには、単品の丼メニューの場合、スープとご飯の大盛りを無料サービス

(写真奥から)「おぼや元町ひつまぶし」「ゴロゴロにんにく豚丼」「おぼ丼」。タンチタイムには、単品の丼メニューの場合、スープとご飯の大盛りを無料サービス

 神戸は焼肉店の激戦区。高級店から庶民的な店までひしめくなか、大手チェーンのような手軽な価格で丼を提供する店も登場している。元町にある「おぼや」は、そんな価格競争とは一線を画す“焼肉丼専門店”。うまい肉を、さまざまなスタイルの丼で紹介する店として、ファンが増加中である。

 ●満足感与える多彩な丼メニュー どんぶり選手権で全国に発信

 牛丼の価格戦争も日常的になり、丼メニューは手軽な食事として定着している。神戸でも、手ごろな焼肉丼を売りに人気を集める店が多く、厳しい競争が展開中である。そんななか、昨年7月にオープンした「精肉屋の焼肉丼 おぼや」は、最低価格750円で勝負する専門店である。

 「ウチは焼肉店ではなく、“焼肉丼(どん)”の店。最初からしっかり食べたい人のために、厚みのあるおいしい肉と、ご飯がマッチングした幸福感を提供したい。この価値を求める人なら、当店の価格に納得してもらえるはず」と、オーナーの藤中昌則さん。

 牛肉には、厳選した黒毛和牛を使用し、手抜きなしのうまさを丼メニューで表現したいという同店。そのポリシーを形にした看板メニューが、1日に約60食が出るという一番人気の「おぼ丼」(780円)。厚切りのばら肉を90g使用しており、食べ応えも十分の自慢の商品だ。

 また、さまざまに肉のうまさを楽しめる、多彩なメニューも売り。なかでも、同店限定メニューとして人気なのが、「おぼや元町ひつまぶし」(980円)。まず、ウナギのひつまぶしさながらに、焼肉重が登場。最初はそのまま、次は、キムチやナムルなどの7種類の薬味をプラスし、最後に和風だしのスープをかけて……と、3つの味を楽しめる趣向である。

 そのほか、「ゴロゴロにんにく豚丼」780円は、男性に人気のスタミナメニュー。国産豚ばら肉に、素揚げし、たれに漬け込んで焼いたニンニクを乗せた、見た目も楽しい商品である。

 丼の味を支えるのが、特製たれと、丼用にブレンドしたご飯。たれは、オーナーの母が家庭で作ってきた味を再現するために、苦心したオリジナル。リンゴやごま、唐辛子、砂糖、醤油などを配合し、オーナー自らが調味する秘伝の味である。甘辛く、深いコクのある風味豊かな味は、お客にも好評という。

 同店では、第3回全国ご当地どんぶり選手権に参加。「牛すじ温玉丼」(同店通常価格750円)を、3日間で1600食売り、予選会を突破した。1月7日(土)からの本戦でも、健闘を誓うとともに、全国に商品を発信する機会にしたいという。

 ●店舗情報

 「精肉屋の焼肉丼 おぼや」元町店 所在地=兵庫県神戸市中央区北長挟通4-2-6/開業=2011年7月/営業時間=午前11時半~午後2時、5時半~11時。土・日・祝日は、通しで営業(ランチは午後3時まで)。木休み/坪数・席数=約100坪・42席(1・2階合計)/客単価=昼・約800円、夜・約1000円/1日来店客数=約120人。※南千里本店(大阪府吹田市千里山竹園2-25-5)もあり

 ●愛用資材・食材:「健康酢」 宝福一(鳥取県倉吉市)

 あっさり感出すスープの決め手

 同店では、丼の他に冷麺も人気メニュー。冷麺のスープのポイントとして使用するのが、「健康酢」である。リンゴ酢をベースにした、味と香りが特徴の調味酢で、食塩や人工甘味料、合成保存料などは無添加。酸度が控えめで甘味があり、すっきりした味わいが、冷麺のあっさり感を出す決め手になる。

 規格=1.8リットル

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