料理人の愛用食材:「燗の美穂」中村美穂店主 竹鶴酒造「清酒竹鶴 純米」
●商品紹介「清酒竹鶴 純米」
竹鶴酒造(広島県竹原市)
1733年創業の蔵元が醸造する、コメ・麹・水のみで造られた、辛口の純米酒。コメの味が感じられつつ、キレのよい飲み心地が特徴。アルコール度数15~16度未満。
規格=1800ml
●飲んでも使ってもよしの愛用酒
大阪にある「燗の美穂」は、若い女性店主が経営する日本酒専門店。店には常時、約50蔵・約70銘柄の地酒を用意。店名には、同店の酒は、すべて“燗”で飲めるという意味も込められている。
「日本酒は、温度帯により味わいが変わるもの。燗にすることで、よりおいしくなることを紹介したい」と、中村美穂店主。燗の他、冷やでも提供可能で、固定観念にとらわれず、好みの味や銘柄を見つけてほしいと言う。
日本酒には、うまい肴が不可欠。同店では、珍味ばかりではなく、食卓に並ぶ食事をイメージした、しっかりと食べられるメニューを提供。食材には、河内鴨や広島産有機野菜など、できるだけ生産者の顔が見える商品を取り入れている。そして、その素材を生かすポイントになるのが、広島の「清酒竹鶴 純米」である。
同商品を料理酒として使用したところ、味の幅が広がり、より納得できる料理に。嫌みのないなじみやすさが特徴で、アサリの酒蒸しなどのシンプルなメニューでは、より力を発揮する。同店では、基本的に砂糖は使用せず、甘味は、ミリンや酒で出す。まじりけのないよい酒だからこそ、調味料としても戦力になるのだ。
この酒は、ドリンクメニューでは、グラス100cc450円・燗150cc680円で提供している商品。“飲んでよし、使ってよし”の、今後も愛用したい酒である。
●「燗の美穂」店主 中村美穂(なかむら・みほ)
1976年広島県生まれ。調理師学校卒業後、居酒屋やそば店などで調理やホールスタッフとして勤務。地酒専門店「山中酒の店」の飲食部門で約6年間勤務後、2010年「燗の美穂」を開店。
所在地=大阪府大阪市中央区博労町2-6-14