メニュートレンド:古都のセルフ手巻き寿司 AWOMB烏丸本店

2019.12.02 490号 02面
「手織り寿し」2,970円(税抜き)お客自らが具材を巻いて食べるセルフ方式

「手織り寿し」2,970円(税抜き)お客自らが具材を巻いて食べるセルフ方式

古民家を改装した店内

古民家を改装した店内

 家で食べる手巻き寿司はちょっとしたパーティー気分が味わえ、テンションが上がるものだ。この手巻き寿司をしっとりと上品に楽しむ一品に完成させたのが、京都の「AWOMB(あうーむ) 烏丸本店」。同店の「手織り寿し」は、お客自らが具材を自由に合わせて楽しむという、外食における手巻き寿司の新しいカタチを提案するメニューである。

 ●自ら“寿司を織る”風雅なひととき

 「手織り寿し」という雅(みやび)なネーミングは、同店で商標登録している。「織物の盛んなこの町にちなんで、具材を織り交ぜて楽しむ寿司、という意味を込めました。お客さまが自由に組み合わせて、オリジナルの味を楽しんでいただきたい」と、宇治田博店主。当初は、「自分で巻くの?」という戸惑いの声もあったようだが、その美しさと自由にアレンジする楽しさはすぐに大評判に。京都という場所柄、現在3~4割は外国人観光客で「新感覚の美しい日本料理」を求めて来店するという。

 手織り寿司は、京都の食材を中心に作った各種おばんざいや刺身、京野菜、フルーツなど12種類の具材と6枚の海苔、季節の吸い物、酢飯がワンセットで運ばれる。具材は月替わりで、一見すると美しい和の料理ばかりに見えるが、洋風の味も取り入れて遊び心をプラス。「果物の糖度と酸味は酢飯によく合う」(宇治田店主)として、いくつかの具材に添えたフレッシュフルーツが爽やかで、絶妙な味のアクセントになっている。

 好みで具材を組み合わせて酢飯にのせたら、アーモンドやドライフルーツなどの食材、薬味で味をつくり、刷毛(はけ)でたまり醤油を塗って食すのがことのほか楽しい。「ちょっとおままごとっぽいでしょう」と、宇治田店主は笑顔で語った。

 ●店舗情報

 「AWOMB 烏丸本店」 所在地=京都市中京区姥柳町189/開業(烏丸本店リニューアル)=2014年/席数=27席/営業時間=12時~15時、18時~21時。無休/平均客単価=3500円/1日平均集客数=60~70人

 ●愛用資材・食材

 「京酢 加茂千鳥」 村山造酢(京都市東山区)

 シャリのおいしさ引き立てる

 京料理に合う米酢として古くから料亭や寿司店で愛用されてきた米酢。手織り寿しの酢飯に使われている。宇治田店主の実家の寿司店でも昔から使用していたそうで、「濃いめのしっかりとした味で、シャリがキリッとした味に締まる。シャリというものの本来のおいしさが実感できる酢です」と、宇治田店主は絶賛する。

 規格=1.8L

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