ファンくる・モモちゃんのなるほど外食データ:公式アプリやLINE、登録よりも継続に課題

2025.05.05 555号 06面
Q. 飲食店の公式アプリをダウンロードしたことがありますか?

Q. 飲食店の公式アプリをダウンロードしたことがありますか?

Q. 飲食店の公式アプリをダウンロードした後、ブロックしたことがありますか?

Q. 飲食店の公式アプリをダウンロードした後、ブロックしたことがありますか?

Q. 飲食店のLINEアカウントを友だち登録したことがありますか?

Q. 飲食店のLINEアカウントを友だち登録したことがありますか?

Q. 飲食店のLINEアカウントを友だち登録した後、ブロックしたことがありますか?

Q. 飲食店のLINEアカウントを友だち登録した後、ブロックしたことがありますか?

 飲食店の公式アプリやLINE公式アカウントは、お得な特典や情報を提供する手段として多くの店舗で活用されています。近年は、アプリのダウンロードやLINEの友だち登録のために2次元コードを抵抗なく読み取る人が増えており、私自身も数年前と比べてアプリのダウンロードに対する抵抗が小さくなったと感じています。

 2023年6月に実施し、本連載でもご紹介した「飲食店のアプリ・LINEに関する調査」では、多くの人が一度は登録するものの、しばらくすると削除やブロックしてしまう傾向が見られました。そこで今回、改めて傾向を確認するため、25年3月に「ファンくる」会員931人(男性232人、女性699人)を対象に再調査を実施しました。

 今回の調査では、飲食店の公式アプリをダウンロードしたことがある人は83%で、23年の82%とほぼ同じ結果となりました。アプリをダウンロードする理由として最も多かったのは「その場で使える割引や特典をもらうため」でした。しかし、その後アプリを削除した人の割合は77%で、23年の73%から少し増加しています。削除の理由としては、「再来店の予定がない」「特典が少ない」「通知が多い」などが挙げられました。

 次に飲食店のLINEアカウントについて調査したところ、友だち登録をしたことがある人は77%で、23年の75%よりやや増加しています。一方で、その後ブロックしたことがある人は59%で、こちらも23年の54%からやや増加。友だち登録のきっかけはアプリと同じく、「卓上POPが目に入ったから」が最も多く、主な活用方法は「クーポンの利用」でした。

 23年の調査でも多くの人が一度は登録するものの、しばらくすると削除やブロックしてしまう傾向が見られましたが、今回の結果でもその流れは変わらず、むしろ強まっていることがわかりました。

 登録数を増やすことは比較的容易である一方で、継続的に利用してもらうためには、特典の充実や通知の工夫など、ユーザーにとって本当に価値のある仕組みを整えることが求められているようです。今後は「登録して終わり」ではなく、「使い続けたくなる仕組みづくり」がより一層重要になっていくのではないでしょうか。

 ●ファンくる

 国内最大級の顧客満足度向上プラットフォーム。お客さまのホンネを基に、効率的に顧客満足度を高めることが可能。定期的に意識調査も行っている。/運営=(株)ファンくる

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