関西地域卸特集

卸・商社 2020.03.13
関西地域卸特集

 2020年を迎え、首都圏に次ぐマーケット規模を誇る関西食品流通市場は、他エリアからのドラッグストア(DgS)の依然として積極的な出店攻勢などもあり、オーバーストア状態が続いている。昨年の消費増税と複数税率の導入で始まったキャッシュレス・ポイント還元制度により、消費者の購買行動にも変化が見られる。卸各社を取り巻く状況を見ると、物流費の高騰はとどまる気配がなく、収益を圧迫しているのが実情だ。粗利改善やコスト削減など経営課題は山積している。
 新型コロナウイルスの感染拡大により、安倍晋三首相が全国すべての小中高校などに休校を要請したことから、スーパーなどではコメや缶詰などの備蓄品の買いだめが起こり、卸も対応に追われている。今後の関西食品流通業界への影響についても、まだ見通せない状況だ。毎年、何かしらの新たな課題に直面する関西食品流通業界だが、環境の変化への対応が卸としての真価が問われる場面でもある。(藤林敏治)