北海道冷凍食品特集

冷凍・チルド 2021.05.31
北海道冷凍食品特集

 ●コロナで激変、09年に匹敵 調理冷食13%減、業務用に厳しさ
 2020年の道内冷凍食品生産量は20万1154tで前年比9.6%減と大幅な減産となった。09年の冷害による減産(19万3908t)に匹敵するダウンである。内訳は農産冷食7万3745t(前年比4.4%減)、調理冷食11万0392t(同13.3%減)、水産・畜産1万7017t(同5.7%減)となった。総じて業務用の減産が顕著だが、特に調理冷食全体の7割以上を占めボリュームの大きいコロッケなど業務用向け調理冷食が1万3000t強、同約15%減産した影響が大きい。20年2月末からコロナウイルス感染拡大の影響で内食、中食、外食を取り巻く環境は激変したことで、20年の業務用生産量は19年比で同11.4%減の15万7384t、家庭用が同2.4%減の4万370tとなり、巣ごもり需要で堅調だった家庭用と、観光・外食・飲食が大きく低迷した業務用で明暗を分けた。道内冷凍食品産業界にとって先が見えない中で難しいかじ取りが求められている。(高田真人)