3月11日。今日はめんの日
毎月11日は全国製麺協同組合連合会が制定しためんの日。11が細長いめんに似ていることに由来する。
美味しいめんとは
食べ物のおいしさには、食べる人の嗜好が大きくかかわってくるが、一般的においしいめんの条件として、次のようなものがあげられる。
(1)ゆで時間が短く、よく引き締まっていること
ゆで上がりの時間がかかるめんは、食べる前から敬遠されがちである。一般にうどんなど太めんについて、機械めんは手打ちに比べてゆで時間が長くかかるだけに、ゆで時間の長短は乾めんの生命線ともいえる大きな要素である。
また、ゆで上がっためんを冷水で洗いながら冷やしたときに、よく引き締まったほうがおいしい。
さらに、ゆで立てが一番おいしく、その後、ゆでのびの現象が時間の経過とともにすすみ、機械めんは手延べめんに比べて食味が著しく低下する。
(2)なめらかな舌ざわりとコシ、粘り
めんは舌ざわりがなめらかで、適度のコシ(硬さ)と粘りがなければならない。
表面が煮くずれしているのに芯の残っているものや、うどんのゆで太りのようにゆで上がりがふやけた状態ではおいしくない。
機械めんは生地がロールで強く圧迫され表面がなめらかになっているが、強いロールの圧力を受けたものほど、ゆで上がりがダレたようにコシのないものになってしまう。
生めんの場合には、むしろ表面がざらついているもののほうが、ロールの強い圧力を受けていないので、めん質が多孔性で水分の吸収がよく、ゆで時間も短い。
(3)香味と適度の塩味
そばには独特の香味が必要だが、うどんなど小麦粉だけのめんでも小麦粉本来の微妙な風味が大切である。 また、めんにおける食塩の役割は、すでに原料 の項で述べたが、食べる段階でも適度の塩味が感じられるほうがおいしさは増す。
(日本食糧新聞社『食品知識ミニブックスシリーズ 乾めん入門』安藤剛久)