今日は何の日

6月22日。今日はかにの日

6月22日は株式会社かに道楽が制定したかにの日。十二星座は最初の日が6月22日にあたることが多いことと、五十音順で「か」は6番目、「に」は22番目にあたることに由来する。

缶詰 今日のキーワード: カニ

船内で加工されていたカニ缶詰

明治の揺籃期を経過したわが国の缶詰産業は、1894(明治27)年勃発の日清戦争で軍用食料としての需要急増(戦争中の軍需缶詰は251万5,738円)を機に大きく発展していった。また、1904〜05年の日露戦争でいっそう軍需が増加したため、生産が大きく伸び、参入製造業者も増えていった。1898年の缶詰生産 量は3,844万個(約1万7,300t)、825万3,889円、製造工場は612であった。生産品目はサケ・マス、カニ、イワシなどの魚介、牛肉、果実、蔬菜などである。缶詰産業は、これらの品目を基幹にして成長していった。

日露戦争終結にともない軍需が減少したが、輸出の増加が缶詰産業の発展を支えていった。代表的な輸出品目は、北海道・千島・樺太のカニ缶詰、カムチャツカのサケ缶詰であり、その ほかカキ、エビ、貝柱、グリンピースなどである。

大正時代には、カニ缶詰の船内加工が始まった(カニ缶詰の船内加工は1973年まで続いた)。また、カムチャツカでサケ・マス缶詰を製造していた堤商会が 1913(大正2)年に、アメリカから自動製缶機械と自動缶詰機械を導入し、わが国初のサニタリー缶による缶詰量産化に踏み切った。カムチャツカに設置された製缶機械は、製缶専門工場用の機械として同年に函館に移された。この製缶工場では、 1916年から一般への空缶需要にも応じている。わが国で製缶工場が分離独立された最初である。また、1917年にはわが国初の空缶専門業者である東洋製罐が設立されている。これら工場から供給される空缶は、従来の半田缶に比べて良質な容器だったこともあり、同業者が相次いで採用、サケ・マス缶詰、カニ缶詰生産を飛躍的に伸ばしていった。

1922(大正11)年6月、サケ缶詰の国内消費拡大を目的に「缶詰普及協会」が設立された。この協会は、あらゆる機会をとらえて宣伝、年間5万箱だったサケ缶詰市場をたちまち20万箱、さらに35万箱へと、数年で国内市場を伸ばした。この協会の基本的な活動理念は、市販缶詰の開缶研究会で選抜された推奨缶詰に貼付された“推奨マーク”に 記された「消費者ニ味方スルモノハ最後の勝利者ナリ」という言葉 でもっともよく表現されている。

カムチャツカでの生産に加えて、1929年には工船サケ缶詰の生産が開始され、生産量はさらに増加していった。このことと並行して、欧米への輸出が著しく増加したので、生産に占める輸出比率が高まっていった。

カニ缶詰は大正から昭和戦前 にかけて一大産業に発展したが、飛躍の口火は千島国後島、樺太での操業を開始された1897年代後半から1907年代前半に切られている。

(日本食糧新聞社『食品産業事典 第九版』(引用箇所の著者:沼尻光治、公益社団法人 日本缶詰協会 金村宣昭))

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