メニュートレンド:「しゃぶしゃぶ」+「ジンギスカン」のハイブリッド

「牛たん焼きしゃぶ」 1人前2,728円(税込み)※2人前から 牛タンは1人前約100gを使用。強火で中央の牛テールスープを煮立てたら、外側の鉄板に火が当たらない弱火にして、牛タンをしゃぶしゃぶ。牛タンの下には刻んだ白菜、水菜、長ネギ、モヤシがたっぷりと敷かれている
鍋料理はアレンジが無限に広がるものだが、斬新なスタイルで他店の鍋料理と一線を画すのが「紅れや 池袋西口店」の「牛たん焼きしゃぶ」だ。鉄板と鉄鍋を合わせたハイブリッド鍋でしゃぶしゃぶ、蒸し料理、焼き料理の3パターンを楽しむという、オリジナリティーが光るメニューである。
●“スープ”“蒸す”“焼く”のトリプル鍋style
「牛たん焼きしゃぶ」は、同店の創業時からの名物料理だ。店を開業するにあたって「和の鍋料理で何か名物となるメニューを、と考えていた。ヒントを求めてかっぱ橋道具街に行ったら、見つけたのがこの鍋。ジンギスカン鍋のようで少し違う。どんな料理用の鍋なのか、まったくわからなかった(笑)。でも、これは名物鍋になり得るだろう、と思った」と、篠崎大斗店長は話す。
試作を重ねた末、周囲の鉄板には野菜を敷いてその上に牛タンを並べ、中央の鍋の牛テールスープでしゃぶしゃぶにする独自のスタイルが誕生した。
鉄板に敷かれる野菜は、刻んだ白菜、水菜、長ネギ、モヤシ。牛タンと共に牛テールスープでしゃぶしゃぶするのはもちろん、上に牛タンがのせられた状態で少しずつ加熱されることから「終盤には、蒸し野菜として食べてもおいしい。また、牛タンと野菜をジンギスカン風に鉄板でジュージュー焼いてみる、といった裏メニュー的な食べ方も楽しい」(篠崎店長)という。
「牛タン料理店の定食には牛テールスープが定番なことから発想を得た」(同)と、だし汁ではなく牛テールスープをベースにしている点も秀逸だ。中央の鍋にグツグツと煮立つ白濁スープと、周囲をぐるりと取り囲む牛タンと野菜という、これまでにない鍋スタイルのビジュアルが何とも強い。
つけダレはごまポン酢と、とろみのある濃縮鰹ダレの2種類のオリジナルタレが用意され、牛テールスープを通してまろやかになった牛タンと野菜には絶妙に合う。締めにはラーメンを提案。「しゃぶしゃぶ」「蒸し野菜」「焼き野菜、焼き牛タン」「牛テールラーメン」と、実に多彩な楽しみ方ができる。
●店舗情報
「紅れや 池袋西口店」
所在地=東京都豊島区西池袋1-38-3 b-toss池袋5階/開業=2013年/席数=42席/営業時間=11時30分~15時、17時~23時、土日祝11時30分~23時。不定休/平均客単価=4000~5000円/1日平均集客数=70人
●愛用食材・機器
「ラクック 香味百選 香味唐辛子たれ」 理研ビタミン(東京都新宿区)
パンチが利いて何にでも合う
韓国産唐辛子にオニオンエキスパウダーを加えた、辛味、うまみ、甘味が絡み合う唐辛子タレ。締めのラーメンをつけ麺風に食べる際に人気の「卵黄香味辛子ダレ」に使用している。「ピリッと辛味があってパンチが利いている。卵黄香味辛子ダレは同品をベースにオリジナルの調味で仕上げているのだが、何にでも合う味わい。肉、野菜にも抜群に合う」と篠崎店長。
規格=780g