プロの食材活用この食材でこの逸品:エバラ食品「博多とんこつラーメンスープ」

2011.09.05 390号 05面
国産牛のマルチョウ、キャベツ、ニラ、エノキ、モヤシ、豆腐、スライスしたニンニクとタカノツメが入る。夏季は鍋の他に「どんたくもつ焼き」(1人前950円)として鉄板焼きでも楽しめる

国産牛のマルチョウ、キャベツ、ニラ、エノキ、モヤシ、豆腐、スライスしたニンニクとタカノツメが入る。夏季は鍋の他に「どんたくもつ焼き」(1人前950円)として鉄板焼きでも楽しめる

 鍋シーズンがいよいよ本格化する。秋冬のトレンドを意識した鍋つゆが各社から提案されているが、やはりベーシックな鍋メニューの底上げも忘れてはならない。その中でも「もつ鍋」はいよいよ定番化しそうな勢いだが、さまざまな制約のある居酒屋の厨房ではベーススープが課題となる。「博多餃子・もつ鍋 もつ街道」で腕をふるう料理長の日原剛さんが選んだのは、エバラ食品の「博多とんこつラーメンスープ」だ。さっそくその実力を伺った。

 ●鍋シーズン到来「もつ鍋」にコレ! 調味たれや隠し味に使える汎用性

 同店では看板メニューの「博多もつ鍋」を辛子味噌、焦がし醤油、銀ぱくの塩の3種類の味で提供。そのベーススープは同商品とオリジナルの鶏がらスープをバランスよくブレンドして水で調整する。「味がしっかりしているので安定したおいしさで提供できる」と日原さんは評する。野菜とモツの甘味が加わってもコクはしっかりとありながらあっさりした味わいで、いくら食べてももたれない。「女性客が多いので最後まで食べ飽きない味にしています。豚骨独特のくどさもなく、ヘルシーな味と好評です」と日原さん。

 スープベースづくりを簡略化できた分、それぞれの味に手間をかけ独自性を出す。辛子味噌は豆板醤や日本の味噌を4種類ブレンド。焦がし醤油はカツオだしを利かせ、ニンニクやネギで香ばしさにこだわった。銀ぱくの塩は天日塩と日本酒だけのシンプルなだけに微妙な調味が腕の見せどころだ。

 本日のおすすめで登場する「石焼きとんこつガーリック飯」は、スタッフがまかない飯に作っていたものが評判になりメニュー化された。「調味料として原液のまま使っています。味がブレる主な原因は塩加減の個人差だが、同商品を使えば塩なしで誰が作っても味がまとまる」と日原さん。付け合わせの白湯スープも同商品を希釈しただけというシンプル調理。別々に食べても、石焼き鍋にスープを入れておじや風にしてもおいしい一皿で2度楽しめる優れものメニューだ。

 「ラーメン用スープなのに、調味料のベースとしても使いやすい。炒め物や煮物など創作性の高い料理もできる」と日原さんは汎用性の高さを絶賛。これならメニューを幅広く揃える居酒屋業態でも、手軽に本格的なもつ鍋を提供しながら他のメニューにも活躍できそうだ。

 ●店舗情報

 「博多餃子・もつ鍋 もつ街道」 経営=(株)ダイヤモンドダイニング/所在地=神奈川県横浜市西区南幸2-6-6 DDZ-POINT2F、電話045・324・2839/開業=2010年3月/営業時間=午後5時~午後11時半(金・土・祝前日~朝4時)、無休/坪数・席数=25.42坪・45席/客単価=3,000円/1Fは博多串焼き「バリ鉄」、2Fは「もつ街道」、3Fは土佐料理「龍馬外伝」、4Fは創作串揚げ「月夜の串五郎」とビル1棟すべてダイヤモンドダイニングによる業態で構成。TPOに合わせて利用できる。「もつ街道」の主力メニューは博多名物のもつ鍋と鉄板餃子。その他、馬刺しやキビナゴなど九州各地の料理が楽しめる。ドリンクは焼酎を20種類以上揃えるほか、熊本のデコポン酒や大分のカボス酒など九州各地の特産果実酒も女性に人気だ。

 ●食材紹介

 エバラ食品工業(株)「博多とんこつラーメンスープ」

 9倍希釈ですぐ提供 調味料でも活躍

 豚のゲンコツ、胴骨を炊き出した旨味をブレンドし、濃厚でコク深い博多ラーメンが味わえるスープ。だしはしっかりしているが、独特の臭みはなく、飽きずに食べやすい。湯またはがらスープで約9倍に希釈して使用するが、塩やニンニクの風味がしっかりとあり調味料としても使いやすい。メニュー数の多い居酒屋ではラーメンや鍋はもちろん、料理のコク付けや調味料としても力を発揮する。同社は豚骨をはじめ数多くの業務用ラーメンスープを開発している。

 規格=1kg×12入り(常温)

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