外食最前線:新店が映し出す消費者ニーズ 「体験価値」「特別感」と「ハイブリッド型」
【海鮮市場 八芳】鍋スープは1種類500円(税抜き)で1人2種類まで選べる。定番の和風だしのほか、麻辣牛脂、濃厚トマト、特製きのこ、すき焼き風割り下、韓国風チゲスープ、鶏白湯など、13種類の多彩なスープを用意
【熟成和牛ステーキ グリルドエイジング・ビーフ 中目黒店】熟成させた黒毛和牛を炭火焼きで提供。サーロイン、イチボ、シャトーブリアンなどその日入荷した10~13種類の部位の中から好きなものとグラム数(100g~)を注文する
【熟成和牛ステーキ グリルドエイジング・ビーフ 中目黒店】写真上はランプ200g(100g 3,080円)、下はサーロイン200g(100g 3,520円)。炭火で焼いたグリル野菜(1,188円、すべて税込み)も人気
【熟成和牛ステーキ グリルドエイジング・ビーフ 中目黒店】熟成和牛ラグーソースのラザニア 1,408円(税込み) 日常使いでステーキは食べず、軽く飲みたい時にも利用できるようサイドメニューも充実。たっぷり食べた後の二次会利用も多いという
消費者の節約志向が強まっている昨今だが、外食の頻度を抑えながらも1回当たりの支出を増やし、外食ならではの「体験価値」と「特別感」を求める傾向が高まっている。
東京・上野アメ横センタービルに6月、オープンした「海鮮市場 八芳」はそんなニーズにマッチした体験型のしゃぶしゃぶ業態だ。市場の雰囲気で並ぶ食材から好きなものを自由に選び、自分専用のひとり鍋で楽しむスタイルである。ずらりと並ぶ食材は海鮮、ブランド和牛、野菜など150種類以上。しゃぶしゃぶ鍋のスープも定番の昆布だしや麻辣、豚骨など13種類から自由に選べる。
「海鮮市場 八芳」の姉妹店、「海鮮ブッフェダイニング銀座八芳」は24年にオープンし、日本最大級の高級ビュッフェ業態として話題を集めた。今回オープンした「海鮮市場 八芳」は、“市場で自ら食材を選ぶ楽しさ”と“こだわりのスープで食べるひとり鍋”という体験価値をさらに強化し、来店客の予算に合わせて気軽に楽しめる要素を取り入れた「食のテーマパーク」型の店舗になっているのだ。
東京・中目黒「熟成和牛ステーキ グリルドエイジング・ビーフ中目黒店」は、新宿、横浜、淡路町に続くエイジング・ビーフのステーキ業態で6月にオープン。同社は黒毛和牛熟成肉を軸に焼肉店、居酒屋などを展開しているが、ステーキ専門店の「グリルドエイジング・ビーフ」が好調なことから、4店舗目の中目黒店を立ち上げた。数ある外食メニューの中でもステーキは、消費者が特別感を最も実感しやすい料理の一つといえる。グリルステーキ業態が好調の理由について、同社の広報、鈴木健太郎氏は「どの外食店も値上げが続く中、これまで高価格の印象があったステーキ業態が相対的にお得感を感じられるようになっているのでは」とみている。また、「グリルドエイジング・ビーフ中目黒店」は、オープンキッチンを囲むカウンター席を設け、ステーキ以外のサイドメニューにも注力。ステーキ業態の従来の主力顧客である、しっかりと食事を楽しみたい層に加えて、「少人数で軽く一杯飲みたい層」も日常使いができるハイブリッド型の店舗作りをしている。
「体験価値」と「特別感」、さらに幅広い来店動機に応える「ハイブリッド型」が、今の外食に求められている重要なキーワードといえるのではないだろうか。
●店舗情報
「海鮮市場 八芳」
経営=FANG DREAM COMPANY/店舗所在地=東京都台東区上野4-7-8アメ横センタービル2階/営業時間=11時~翌5時/席数=400席
「熟成和牛ステーキ グリルドエイジング・ビーフ中目黒店」
経営=エイジング・ビーフ/店舗所在地=東京都目黒区上目黒1-6-5森ビル1階/営業時間=17時~23時、土日祝11時30分~23時/席数=36席














