食に一工夫カラオケ繁盛店 銀座スプラッシュ、中華メニューも60種
しゃぶ鍋、中華などカラオケボックスらしからぬメニュー構成で盛況をきわめているのが「銀座スプラッシュ」。
連日、銀座周辺のサラリーマン、OL客の予約で一杯だ。同店を経営する㈱BBA(東京都中央区、03・5568・5577)は乱立する同業他社と差別化を図るため地域性を重視したメニュー開発を行っている。「銀座は大人のスペース。若者に気遅れなく楽しめる空間と、ワンランク上の料理を」(企画部長竹内義明氏)のコンセプトで一昨年オープン。客単価は約六五〇〇円と高め、モダンなオフィスビルの四階にしゃぶ鍋、七、八階に中華を展開する。
しゃぶ鍋食べ放題二五〇〇円、中華アイテム六〇種が主力で年に四回季節に合ったメニュー改定を行う。収容スペースが二〇〇坪、二五〇席と大きいため素材を冷食に依存しているが、工夫してアレンジに力を入れる。チャーハンをホワイトソースであしらった「マドモアゼル五目チャーハン」(九二〇円)が人気。
ルームレンタル(二時間)が限られるなか、まず食べてから歌う客が多いので、クイックサービスが料理の基本。オーダーをとってから五分のケータリングをメドに、熟錬した二人のシェフが五坪の厨房で1時から仕込みを始める。FF、FRも顔負けだ。カラオケボックスは初期投資が大きいが軌道に乗るとコストが安く、人材的にも他を手掛ける予裕がある。飲食業は原価率約三〇%なので家賃、人件費を、本業に計上すればスケールメリットは多大だ。
「客の目的がカラオケが主か飲食が主なのかムラがあり、食材の仕入れが難しい。飲食では店員のサービス向上も強いられる」(竹内氏)と人材育成を課題にあげている。
リスクを乗りこえ順調に集客力を高める同社は渋谷にも若者向けにタイ料理のカラオケボックスを展開している。
▽銀座スプラッシュ(中央区銀座七‐二‐二〇、03・5568・5568)、午後5時~午前5時まで(しゃぶしゃぶは午前3時まで)