最新エスニック食材講座(12)ナムプラー(魚醤油)

1993.10.18 38号 22面

タイ語でナムプラー、ベトナム語でヌォクマム、ラオス語でナムバー、カンボジア語でタクトレー、フィリピンではパティスなど、魚醤油はお国柄によっていく分原料の魚や製造法は違いますが、いずれも小魚をベースに多量の塩で漬け込み、一年から一年半ほどで塩辛状の魚の上に琉拍色の液体が浮き上がります。それをこしたものです。

一番絞りのナムプラーは、最初の上澄み液をこしたもので、見事な透明感があり、アミノ酸を持つ熟成されたうま味と、練れたまろやかな塩味、独特な魚の香りがあります。

一番絞りのナムプラーに続いて、さらに二番絞り、三番絞りのナムプラーをこしていきます。タイでは毎年一度、ナムプラーの品評会があり、その年のナンバーワンを決定します。毎年、最優秀品が選出され、タイでも調味料としては大きなウエートを掛けるナムプラーには、熱い思いで品評会を見守っています。

日本での醤油の使い方に似て、ほとんどの料理の基礎調味料として利用しています。醤油の少し焼けた香ばしい香りには食欲をそそられますが、ナムプラーは、特有な魚臭が魅力的です。

東南アジアの前記の国々では各種のカレー料理、トムヤム・クンなどのスープ類、サラダ、煮込物など、ほとんどの料理に使用しています。タレの使い方としては、ナムプラーに砂糖、青い小さな唐辛子(プリッチーヌ・青唐辛子)の輪切り、砕いたピーナッツ、薄切りのキュウリなどを加えて利用しています。揚げ物の種の中に練り込んだり、ドレッシングのリース、ピクルスなど、いずれも表面に出る味としての利用法と、かくし味の利用方法があります。

特に、カレー(イギリスタイプ)や、インスタントのカレーの中への使用は、思わぬ効果を発揮しますし、焼飯にも効果的です。日本でも秋田のしょっつるで味覚が慣れていますから、受け皿は十分。この個性あるうま味を楽しく使いこなしたいものです。

(スパイス料理研究家 朝岡和子)

焼き鶏

<材料>

もも肉500g、レモン汁大さじ2、醤油50cc、ナムプラー50cc、香菜、唐辛子2本、ショウガ大さじ1/2みじん切り、ニンニク2片みじん切り、コショウ、酒30cc、ピーナッツ細かく切ったもの大さじ2、砂糖ひとつまみ

<作り方>

(1)もも肉を一口大に切ります。鶏の生臭さを消すため、レモンのしぼり汁をこすりつけます。

(2)醤油、ナムプラー、唐辛子の輪切り、酒、ピーナッツ、砂糖を合わせた中に、20分漬けます。

(3)(2)の鶏を網で焼き(または串で刺して)上げ、香菜を1cm位に切ったものを飾ります。

購読プランはこちら

非会員の方はこちら

続きを読む

会員の方はこちら