鍋特集 「讃岐茶屋」関西風こぶだしとコシの強さが魅力

1996.12.16 117号 12面

讃岐のうどん割烹「讃岐茶屋」チェーン(日本橋室町店=東京都中央区、03・3272・3258)の名物「うどんすき」(一人前二六〇〇円)のオリジナル麺が脚光を浴びている。長時間煮込んでも煮崩れしないコシの強さが魅力で、白く、もちもちした触感が最後まで楽しめると好評。

自慢のオリジナル麺はうどん粉一〇〇%。丹念に練り上げた讃岐麺はそれだけでもおいしいが、他の素材の味を壊さないクセのなさで支持率を一層高めている。

一般的な讃岐うどんやうどんすき用のうどんは、煮崩れを防ぐためグルテンやコーンスターチが添加されており、煮込むと濁りを生じて他の素材の持ち味を台無しにしてしまう。この店のオリジナル麺は無添加でそれが皆無というわけ。

だしは塩と昆布だけで作った関西風のこぶだし。だしと言えば、東の鰹、西のこぶと言われるが、おおむね東の水が軟水のため、こぶだしだとぬめりが出すぎてしまうことから鰹だしが主流。

一方、関西は硬水のため、こぶだしが出すぎず澄んだうまいだしが取れる。そこで、日本橋に店を構えるこの店では、だしを取る際、硬水に切り替えて仕込みを行う。そのため、本格こぶだしを目当てに来店する客は増えるばかりだ。

また、大庄グループチェーンならではのネットワーク力を生かした、新鮮な魚介類も好評。中でも産地直送のエビは元気にピチピチ跳ねるほど。スタッフはエビを鍋に入れる時、跳ね防止のためにうどんを乗せるパフォーマンスもこの店の名物となっている。

会社帰りのサラリーマンやOLのグループが鍋を囲みなごやかにくつろぐ姿が多い。くつろぎを求めるならピッタリの場所だ。

購読プランはこちら

非会員の方はこちら

続きを読む

会員の方はこちら