そば・うどん特集 「富士そば」 テーブル席もゆとり感覚で女性集客
富士そば(ダイタンフード(株)、本社=東京・渋谷、03・3496・1621)は、東京都心のビジネス街や学生街を基本立地にして五三店舗を出店している。
すべて直営出店で、ほとんどが人通りの多い一等地での出店だ。
以前は一〇坪前後の立食スタイルの店を多く出してきたが、最近は間口の広い店、三〇坪くらいの大きさで、テーブル席のある店の出店に力を入れてきている。
このタイプは投下資本も大きくなるが、客の固定化が可能になるし、女性客もとれる。つまり、投資効率がいいということだ。
「競合店が増えていますから、ゆとりがあって付加価値が出せなくては客から支持されません。メニューの面でも新しさ、幅がなくては集客力が上がりませんが、根本はおいしさの追求ということになるのではないでしょうか……」(ダイタンフード(株)専務取締役竹内澄男氏)
メニューはそば・うどんの二アイテムを提供するが、単品単価は四〇〇円前後。客単価三八〇~
客層はサラリーマン、学生が主体だが、店によっては女性客が三割というケースもあり、これはテーブル席や店の清潔感が支持されてのことのようだ。
そば・うどんの売上げ構成比は、平均的にはそば七~六割、うどん三~四割だが、場所によってはうどん五割というケースもある。
売上げは一〇坪規模の立食店舗、三〇坪クラスの店ともに月商一〇〇〇万円はクリアする。
そば麺は生麺、うどんは冷凍麺。だしはカツオ三、ソーダラ三、ムロアジ四の割合に対し昆布を加えて作る本格的なもので、手抜きはない。
メニュー単価が安いといっても、「おいしさ」がなくては客はこない。メニューにも広がりがある。店によってはホットドックや中華チャーシューそば、ネギそばなども導入して、競合店に勝つ工夫も行っている。