ベストマッチ!ピザ&ビール アサヒビールピザスタジオ三軒茶屋店
メニューの多さと、その中に隠された数々のパフォーマンス、会話のある接客が人気の「アサヒビールピザスタジオ三軒茶屋店」。世田谷通りと茶沢・玉川通りが合流する賑やかな街、三軒茶屋の数少ない大型チェーンレストランとして、すっかり定着した人気のピザ&ビアレストランだ。
「ピザのおいしさは生地とピザソースが決め手」というこの店のピザ生地は四種類。生地自体に味がある全粒粉入りオリジナル生地、アメリカンタイプのパン生地・クリスピー生地、パリッとしていて薄いイタリアンタイプ生地と、すべてのタイプがそろっている。
タイプ別特徴を生かすため、ピザによって窯を替え、温度・焼き方を変えるなど、生地の個性を大切にした調理方法で「それぞれのおいしさをさらに引き立てる」(澤木美輝店長)という。
五年前のリニューアル時には、店舗奥の厨房とは別にフロア内にオープンキッチンを配した。客席から見える位置に石窯風オーブンとカウンターを設け、生地をこね、トッピングして窯に入れる。このパフォーマンスによって、ピザレストランであること、その専門性をアピールしている。
六〇種類以上あるピザメニューの人気アイテムは、四二㎝もあるイタリアンタイプの生地に季節の野菜・卵などをふんだんにのせた「きまぐれピザ」(二五〇〇円)や、四種類のトッピングを一度に楽しめる「エビ・アスパラ・ビーフ・きのこのクアトローネ」(二〇〇〇円)など。少人数でもいくつもの味が楽しめるところが受けているようだ。
ピザ以外では、客席での味付けや取り分け、盛り付けなどのパフォーマンスが見られるサラダ、チーズリゾット、ルコッタを使ったチーズ料理などが人気。店員のパフォーマンス目当てに注文する客も少なくないという。
アルコールは、ビール、ワイン、カクテルなど二〇種類以上。やはり「ピザにはビール」なのか、サラリーマン、学生を中心に「アサヒスーパードライ(生)」の注文が圧倒的に多いというが、このところのワインブームの影響によってか、グラスワインを注文する女性客も多くなっているようだ。
サラリーマン、学生、OL、ファミリーなど客層はさまざまだが、メニューの多さ、バラエティーあふれるピザの品ぞろえ、さまざまなパフォーマンスが、デリバリーピザとの違いを明らかにしており、地元客・固定客の確保につながっている。
昨年11月にオープンしたキャロットタワーの影響で「学生街からオフィス街へ変わりつつある」(店長)という三軒茶屋。今後は、街の変化に伴って増えるだろう新規客の獲得が、最大の課題となりそうだ。
(1)アサヒビールピザスタジオ三軒茶屋店(2)澤木美輝(3)昭和55年6月4日(4)東京都世田谷区太子堂二-一五-五(5)03・3414・0810(6)午前11時~午前1時(7)一〇六坪・一二〇席(8)昼一〇〇〇円・夜一七〇〇円(9)一二〇〇万円(10)平日二五〇人、土・日・祝日三〇〇人⑪ルーコラ、ズッキーニ⑫ゴルゴンゾーラ、リコッタ、モッツァレラ、ミックスチーズ(ピザスタジオオリジナル)⑬ピザスタジオオリジナルブレンド⑭ベルトーリ⑮二一㎝/約一〇〇g、二七㎝/約一八〇g、四二㎝/約二五〇g⑯リンデマン(ハウスワイン)グラス三八〇円、デキャンタ六〇〇円、ソアベクラシコ(ボトル)二〇〇〇円⑰四種類のピザ生地を使ったピザ六〇種類に加え、ピザ・パスタメニュー以外のワンディッシュメニューも充実させ、メニューの多さを売りにしている。中央のオープンキッチンでの生地作り・トッピング、盛り付けの際のパフォーマンス(サラダ・チーズ料理の一部)なども人気⑱おいしいものをおいしい状態で提供する⑲メニュー数の多さで、ファミリー・学生などの団体客を中心に根強い人気を保っている。パフォーマンスを交えた接客で、他店との差別化を図り、この手のレストランには珍しく、常連客を持つ。