まかない味シュラン(3)「彩季」 残ったワイン活用料理
東京は六本木の「彩季」は、和・洋・中さまざまな食材とワインのマッチングを楽しませる無国籍風のフランス料理店。ワインのボトルオーダーが多いことから、まかない食は残ったワイン(お客が飲み残した)を活用した料理が定番になっている。
まかない食の担当は新人料理人。「味のベースをつくるために、なにをどうすればいいのかを覚えさせる。料理人の基本を学ぶ大切な関門ですね」とは佐藤浩二料理長。自身も新人時代、まかない食で料理のイロハを学んだという。
「青菜の根に近い茎の部分だけでお浸しや炒め物をよく作りました。とても食べられる材料じゃないから、味付けや切り刻みに工夫を凝らすのですが、その時の創造力と味付けの研究が現在に生きていますね」
ちなみに青菜の茎で作った料理で好評だったのは、みじんに刻んで卵と合わせた「青菜のオムレツ」と、塩漬けにした「青菜の漬け物」だったとか。
今回紹介する「彩季」のまかない食は、ワインの残りを利用した定番料理と従業員の大好物という一品。
<メニューその(1)「鮭のワイン漬みそ焼き」>お客が飲み残したボトルワインをサケのアラに一日漬けておき、味噌をつけて焼く。ワインと味噌の相性は抜群とか。
<メニューその(2)「キムチチャーハン」>肉や残り野菜をみじんにしてキムチと合わせ、チャーハンにする。キムチの風味はどんな材料を使ってもマッチするとのこと。午前3時まで働く従業員の活力源。まかない食の中で一番の人気メニューだ。
<メニューその(3)「鮭汁」>サケのアラを煮込んで味噌汁にする。汁物の定番。
◆「彩季」=東京都港区六本木七-八-二五、永谷リュード六本木一階、電話03・3401・4137