お茶料理でホームパーティー、お洒落で華やかでヘルシー!
身体にいいことはよく分かっている日本茶。ただ急須に入れて飲むだけでなく、もっと料理にも使いたいし、ホームパーティーでふるまうお洒落な飲み物にも活用したい。お茶の本場、静岡県で開催された「花とお茶と音楽の夕べ」で登場した「小雪(しょうせつ)ゆくら茶膳」の美しいメニューの数々から、ヒントをいただこう。
◆乾杯は甘く、美しく 冷玉露
玉露は入れるのが難しいイメージがあるが、ティーサーバーを用いれば手軽。水の中に玉露を入れ一五分程度押したままにする。最後に二、三回プレスして出来上がり。押し続けることで味が出て、最後の作業で美しい緑色が出る。玉露の甘さが際立ち、かなり濃くいれても苦くならない。
◆お茶とカツオの香りを楽しんで お刺身「戻り鰹のお茶たたき」
カツオは三枚におろし皮ごと抹茶塩をふり、てん茶でまんべんなくまぶしたものを、串差して、遠火の直火で焼いた。焼き過ぎるとお茶は焦げるので注意する。カツオ特有の香りを楽しみたい。「てん茶が手に入らなければ、深むし茶をミルでひいた物を代用しても」。土佐酢を使わず、この日は「酢胡麻風味のタレ」で味わった。
◆白いソースもひと味違って焼き物 「帆立貝のソテー 抹茶ソース」
帆立貝に特性の抹茶ソースをアレンジしている。アクセントはお茶の花。
「花とお茶と音楽の夕べ」ではソースは、正統派「ヒュメ・ド・ポワソン(魚のだし汁)」で作られているが、家庭で作るなら、抹茶ソースは「缶詰のホワイトソースにチキンコンソメを加え、牛乳で伸ばし、抹茶を加えれば簡単」とアドバイス。
◆飲み口キラリ、ジンベース お茶カクテル
昨年の静岡県茶商工組合のコンテストで入賞した長田篤史さんの「パッションティーカクテル」。濃いめの水だし緑茶にライチリキュール、ジンを加えかき混ぜる。抹茶糖のふちどりをしたグラスに注ぎ、好みでガムシロップを加える。飲み口のグリーンスノースタイルが美しいカクテルだ。
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「ゆくら」(静岡県榛原郡金谷町、電話0547・45・4951)は大井川から牧之原台地に上がる坂道の中腹にあるそば処。晴れた日には山並みの向こうに富士山を望める。夜景スポットとしても有名。通常は天ざるそば、茶そばが人気だが、予約相談で今回のメニューをオーダーすることも。「夕べ」では料理は「ゆくら」の湯倉孝一氏、ドリンク関係はカネス製茶の小松直美さんが考案した。