にしえのヘルシーフード 古代日本のチーズ「蘇」

1996.04.10 7号 15面

「蘇」は牛乳をゆっくり特殊な方法で煮詰めて造ったチーズの仲間。七世紀末に造られていたという記録がある。「蘇」は当時、朝廷への献上品で貴族の口にしか入らなかった。この「蘇」を復元した「飛鳥の蘇」は、牛乳からつくった幻の乳製品で、搾りたての生乳を焦げつかせないように七~八時間火にかけ、水分を取ると、赤味をおびたベージュ色の固まりができる。これを型枠に入れ、形を整え約五×六センチ、厚さ三~五センチ(八〇g)の大きさにして食べやすくしてある。

牛乳としての栄養価を保ちながら、水分だけをとった自然食品で添加物などは一切使っていない。

味は、まろやかでほんのり甘く大変香ばしく美味。

「蘇」一〇〇g当たりエネルギー四一〇Kcal、タンパク質19・4%、脂質22・3%と栄養価が高く、2ミリ~3ミリくらいの厚さに切って食べるのが適量。

問い合わせ先は、西井生乳加工販売所(奈良県まきはら市南浦町877)、電話07442・2・5772。

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