中国4000年のチカラ 冬虫夏草
飲料、ドリンク剤などでポピュラーになった冬虫夏草。土中の昆虫などに寄生、その生体内に内生菌核を形成し、寄主の体からきのこを生ずる菌類のこという。分類学には、肉座菌目 麦角菌科。
全世界におよそ三〇〇~四〇〇種、日本には約二五〇種あるといわれている。
冬虫夏草の名前の由来は、冬は虫であるものが夏には寄主の体から種々の形態のきのこを発生させるところから名づけられた。
古来から中国では、蛾(冬虫夏草蛾)の幼虫に菌の寄生したものを乾燥して薬用(漢方)に供し、これを冬虫夏草と称した。この菌は、中国奥地・四川・雲南・青海・甘粛・チベットからネパールヒマラヤの高山帯海抜三〇〇〇~四〇〇〇メートルの高地に分布する。
どの冬虫夏草も生息域が限られ、またその小ささから自然界で見つけ出すのは非常に困難であるが昨年、明治乳業(株)がバイオ技術により菌糸の培養大量生産に成功。食品素材として、また多様な製品化が期待されている。